大阪のスーパーで、政府が企業との随意契約で放出した備蓄米の販売が始まりました。

2022年産の“古古米”、5kgで2000円台。

関西テレビ「newsランナー」は、朝から長い列に並んで買った人に密着。そのお味はどうだったのでしょうか?


■備蓄米の販売に開店前1時間にもかかわらず500人以上が並ぶ

2日朝、イオン大阪ドームシティ店の店内にずらりと並んだ米。政府備蓄米に5キロで2138円(税込み)の値段がつけられました。

開店およそ1時間前の店の外には…。

【記者リポート】「午前7時過ぎのイオンの前です。開店前1時間にもかかわらず500人以上の方が並んでいるということです」

行列の先頭にいた人は、いつから並んでいたかというと…。

【先頭に並んだ人】「昨日の(夜)10時から並んでおります」(Q.きょうは安く販売と聞いて?)ここまで来ました、チャリンコで。電動やから早いから15分ぐらいで。西成区→浪速区→ここ(西区)やけど、県(区)は2つまたぐけどそない遠いことない」

■5キロ入りを4800袋用意も午前10時ごろには在庫があと半分に

そしてその行列が伸びに伸びて1000人以上が並んだころ。

【記者リポート】「現在7時55分です。5分早めての開店となりました。続々とお客さんが入ってきました」

予定より5分ほど早く店が開き、並んでいた人は一人一袋ずつ、米を受け取ってレジへと進みました。

【先頭に並んでいた人】(Q.どんなお気持ちですか?)「うれしい、買えたから。おかずはお造り」

今回イオンは、備蓄米を随意契約で約2万トン調達。全国4店舗で先行販売を行い、大阪ドームシティ店では5キロ入りを4800袋用意しました。

【記者リポート】「現在午前10時ごろです。待機列はなくなったんですが、在庫はあと半分ぐらいあり、お客さんが途切れることなく訪れています」

■3000円台(5kg)の米は「ちょっと色悪いでしょ」

気になるのは、2022年産古古米のお味。取材中に出会った松原さんが、ちょうど今から買った米を炊くということで、お宅にお邪魔しました。

(Q.見た感じどうですか?)
【松原さん】「まあまあいいんじゃない?」

松原さんは、夫と2人暮らしで、1カ月に7キロほど米を消費。節約のために安い米を探していて、先日5キロ3000円台のものを試したそうですが…

【松原さん】「ちょっと色悪いでしょ。味は変わらへんのよ。ちょっとべちょっとした感じやねんけどな」

■備蓄米のお味は…「おいしいわ、噛んでたらすごく甘味が出てくる」

今回は、それをさらに安い2000円台。松原さんの合格点はでるのか。

【松原さん】「(炊きあがるのが)今か今かとこんなして待ってんのも初めてやわ。佃煮、お漬物、梅干しとか、これが一番おいしく感じるんじゃない?お米」

待つこと48分。炊飯器から炊き上がりのブザーが鳴りました。

【松原さん】「できましたよ、開けよか。きれいよ、艶やかになってるよね。いただきます」

そのお味は…。

【松原さん】「いただきます。おいしいわ、大丈夫これやったらいけるね。かんでたらすごく甘味が出てくる。全然変わらない」

■色んなお米を食べ比べ アメリカ産、富山県産、「古古米」

こちらの女性は…。

【冨田まゆさん】「色んなお米がいま家にあるので食べ比べしてみたい」

買ったばかりの古古米との食べ比べをするのだそうです。大阪市内のご自宅にお邪魔させてもらいました。

3人暮らしの冨田さん。中学生の娘さんもお米が大好きです。

【冨田まゆさん】「これが、買いこんだお米です」

用意したお米はアメリカ産、家族お気に入りの富山県産、そして買ったばかりの政府備蓄米の「古古米」です。


■米を食べ比べ「匂いもあまり気にならない、いつもと同じ感じ」

いつも通りの炊き方で食べ比べます。

富山産の米は。
【冨田まゆさん】「いつもいただいているお米ですね」

アメリカ産は。
【冨田まゆさん】「うーん」

では、古古米のお味は…?
【冨田まゆさん】「うん、おいしいです。匂いもあまり気にならない、いつもと同じ感じがします。少し海外のだけ味が薄いのかなと思うけど、ほとんど気にならない、食べ比べてわかるくらい」

冨田さん、最近は大好きなお米を控え、週に2日は麺類のメニューにして“節米”してきました。

【冨田まゆさん】「スーパーにお米並んでなかったときの恐怖感というか、焦りを考えるとお米があるだけすごく安心できますね。ごはん大好きです。農家の方に感謝です」

■古古米のおいしい炊き方

古古米のおいしい炊き方について、五つ星お米マイスターの西川米穀店・西川信一さんに聞きました。

まず洗い方。古古米は少しぬかが多いそうで、出たぬかが戻らないように、素早く水を替えること。そして多めにすすぐことが大事で、4~5回が推奨されています。

次に炊く時の水。古古米はちょっとパサつきがちの場合があるため、浸水時間は新米のおよそ倍の1時間、そして炊く時の水の量は1~2ミリいつもより多めにしてください。

さらにこれはプラスアルファの技で、炊くときにお米1合に対し酒やミリンを小さじ1足すと、ふっくらとしてにおい消しにもなるそうです。また飲食用に使える炭お入れることでもにおいに効果的だということです。

お試しになってみてはいかがでしょうか。

(関西テレビ「newsランナー」2025年6月2日放送)

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