随意契約による備蓄米の売り渡しについて、中小のスーパーなどを対象にした新たな仕組みでの申請の受付が始まった。
30日、関西テレビ・newsランナーに出演した京都大学大学院の藤井聡教授は、小泉農水相の備蓄米政策に「砂漠に水をまくようなもの」と批判した。
京都大学大学院藤井聡教授:店頭で2000円の(備蓄米)が並ぶのは非常にインパクトあると思うんですが、トータル、マクロに見ると『砂漠に水をまくようなもの』になるんじゃないかと。

■備蓄米放出量は「トータルで見ると価格にほとんど影響ない」
また、今回の備蓄米放出量は「トータルで見ると価格にほとんど影響ない」と指摘しました。
京都大学大学院藤井聡教授:日本人は年間600~700万トンコメを消費するのですが、今回20万トン、(全体の)4パーセントなんですね。少し安い(コメ)が入ったところで、トータルで見ると価格に影響するかと言うと、ミクロで見てもマクロで見てもほとんど影響ないんじゃないか。

■コメの価格「選挙が終わる頃には価格が元に戻る可能性が高い」
さらに、今回の政策は参院選を見据えたもので、選挙前にはコメの価格が下がっても、「選挙が終わる頃には価格が元に戻る可能性が高い」と述べた。
京都大学大学院藤井聡教授:2000円(の備蓄米)が出た月のトータルの平均米価は当然下がります。選挙前には下がっているかのような数字が出てくる。
2000円(のコメ)とか並んでいたらすぐ売れますから。6~7月、選挙が終わる前にはすぐ無くなって、選挙終わる頃には(価格が)元に戻る可能性が高いんじゃないかというのが、流通業界の方と議論してる中で、我々が得ている結論です。
(関西テレビ「newsランナー」 2025年5月30日放送)
