随意契約された備蓄米について、29日午前から民間企業への受け渡しが始まりました。
午後にも、5kg2000円でネットでの予約販売が始まる見通しです。

1万トンの備蓄米を随意契約した生活用品大手の「アイリスオーヤマ」の精米工場には備蓄米が運ばれ、精米作業が進められています。

5kgあたり2000円程度で、午後にもネットでの予約販売を始めるとしています。

アイリスオーヤマ・田中伸生執行役員:
新米が発売される時期になれば、在庫を残してはいけないという小売り各社の思いも出てくるので、一石を投じるような今回の備蓄米の放出になったんじゃないかなと。

また、楽天グループも午後から特設のホームページを開設し、販売を開始することを発表しました。

引き渡しは今後本格化し、30日以降、1万5000トンの契約をした「ドン・キホーテ」を運営する会社や2万トンの契約をした「イオン」などに順次、備蓄米が届けられる予定です。

農水省は29日夕方に、30日から始まる予定の中小のスーパーや町の米店向けの随意契約について説明会を行う予定で、2021年産を対象とするとしています。

届け先が大幅に増えるため、より網羅的に備蓄米が届くとみられますが、円滑な物流を確保することができるかが焦点です。
一方、小泉農水相は参議院の農水委員会で、備蓄米の随意契約により「市場には間違いなく動きが出る」と改めて強調しました。

小泉農水相:
焦って買わなくとも、選択肢は増えます。購買行動の変化によって、結果、今まで持っていたところが市場に対して出していくという、こういったことが出てくれば、私は間違いなく動きは出てくると思ってます。
小泉大臣はこのように述べた上で、週明けには随意契約した2000円の備蓄米が、その翌週以降には中小のスーパーや町の米店に1800円ほどの米が行き渡ると説明しました。

また懸念材料となっている備蓄米の流通については、「どこに課題があるのかを解明していかなければいけない」と述べました。
(「Live News days」5月29日放送より)