「毎月100円ずつくらい上がっている」卵急騰がTKG専門店を直撃
日々の食卓に欠かせない卵の値上がりが続き、2年前のエッグショックに迫る勢いだ。
イット!が取材したのは、東京・武蔵野市の吉祥寺に店を構えるたまごかけご飯の専門店「吉祥寺TKG たまごのおはなし」だ。

熱々のご飯の上にフワフワなメレンゲを乗せ、そこに自家製ダレを使ったユッケと黄身をトッピングし、最後に炙れば「国産和牛ユッケ炙りTKG」の完成だ。

この日は、全国から取り寄せた希少なたまご9種類から選んで、たまごかけご飯を食べることができる。

客:
すごく美味しかったです。卵自体に味があります。コクもあるし。
客:
(ブランド卵は)やっぱり高いので頻繁に食べられるものじゃないし、こんなに種類があることもないから嬉しい。

店にとって主役ともいえる卵だが、価格に頭を悩ませていた。
吉祥寺TKGたまごのおはなし・土山俊郎代表:
去年の春は、まだ(10kg)3000円~4000円行かないくらい。毎月な感覚で100円ずつくらい上がってるイメージはあります。今5500円くらいにはなってます。

週末には、卵を1日約200個使うという。値上がりは店にとって大きな問題だ。
キューピーがマヨネーズ値上げを発表
卵の価格高騰の背景には、「鳥インフルエンザ」の影響で卵を産むニワトリが殺処分されたことなどが挙げられる。

「JA全農たまご」によると、28日の東京の卸売価格はMサイズが1kg当たり340円で、これは「エッグショック」と呼ばれた2023年5月の350円に迫る価格だ。

少しでも卵の価格を抑えたい店は、こんな秘策メニューを考えた。
取材班:
卵の値上がり対策として、こちらのお店ではわんこTKGを始めました。

わんこそばならぬ、わんこ卵かけご飯だ。少量のご飯にうずらの卵の黄身を使っている。
吉祥寺TKGたまごのおはなし・土山俊郎代表:
卵も基本的価格が安定しているうずらの卵を使っているので、原価に関しては上がりもせず下がりもせずバランスよく計算が立つので。

そして卵の値上げに伴い影響を受けるのが、卵を使用した商品だ。
さまざまな料理に使われる調味料・マヨネーズの大手メーカーのキューピーは26日、約2年ぶりに値上げすると発表した。

今後、卵の価格はどうなるのか。専門家はこう推測している。
元東京農業大学教授・信岡誠治さん:
今年の1月から、新たに卵を産むひなの数が増えてきています。それが本格的に産み始めるのが大体半年かかるので、7月頃になれば卵の価格は少し落ち着いてくるのではないかと思います。
(「イット!」5月28日放送より)