3年前、熊本県立大津高校サッカー部の男子部員に、全裸で土下座をさせたとして強要の罪に問われている当時上級生だった男2人の裁判。5月28日は被害者の男性などへの証人尋問が行われ、男性は「『全裸になれ』と繰り返し言われた。許せない」と述べた。

「全裸なれよ」「土下座せろよ」

この裁判は、2022年1月、当時、熊本県立大津高校サッカー部に所属していた男2人が、遠征先の宿泊施設で他の部員らと共謀し、当時1年だった男子部員に対し、「お前あだ名、言っとるやろ」「全裸なれよ」「土下座せろよ」などと言い、全裸で土下座をさせたとして強要の罪に問われているもの。

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被告の2人が事件当時、少年だったことを受け、氏名や年齢などを伏せて裁判が進められていて、2024年11月の初公判で2人は、「全裸で土下座をするよう強要していない」「目撃者も事実ではないことを話している」などと起訴内容を否認し無罪を主張していた。

「許せない」「度を越えている」

5月28日は証人尋問が行われ、被害者の男性が当時の状況について「男らに『あだ名を言ったんだろう』と言われ、全裸で土下座を強要された。『全裸になることはできません』と返事をしたが、聞き入れてもらえず、強い口調で『全裸になれ』と繰り返し言われた。早く逃げ出したかった」と説明。被告の男らについては「許せない」と話した。

また、当時、同じ部屋にいたという男性の同級生は「自分が標的にされると思って止められなかった。全裸で土下座は『度を超えている』と思った」と話した。

この問題をめぐっては、熊本県教育委員会が『重大事態』と認定し、2024年1月に第三者委員会を設置。現在も調査が続けられている。

(テレビ熊本)

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