息子をかたる男からのニセ電話の内容を信じ、福岡市の90歳の男性が、自宅に訪れた弁護士事務所の職員を名乗る男に現金計430万円を手渡して、だまし取られていたことがわかりました。
東警察署によりますと5月18日から19日にかけて、福岡市東区の無職の男性(90)の自宅の固定電話に息子をかたる男から「高校の同窓会の書類が届くので、受け取って欲しい」「投資をしていたら株で利益が出た。配当金300万円を受け取れる。この件で証券会社から連絡があると思う」などと電話がありました。
19日に証券会社の社員を名乗る男から電話があり「息子さんが配当金の税金を滞納していたので配当金は入金できない。この話は警察も知っている。税金を滞納したままだと逮捕されるかもしれない。滞納額は700万円である」などと言われたあと、再び息子をかたる男から電話があり「税金を払っていなかった。逮捕されるかもしれない。今、弁護士事務所に相談に来ている。弁護士事務所の職員が近くにいる。130万円渡して欲しい」と言われたため、男性はその日、自宅を訪れた弁護士事務所の職員を名乗る男に現金130万円を手渡しました。
さらに翌20日、再度息子をかたる男から「今から弁護士事務所に行く。300万円準備して欲しい」などと電話があり、自宅に訪れた弁護士事務所の職員を名乗る男に現金300万円を手渡し、いずれもだまし取られたということです。
警察はニセ電話詐欺事件として調べるとともに
▽息子等を騙るニセ電話詐欺に注意しましょう。
▽「同窓会ハガキ」「証券会社」「株でもうけた(損した)」の言葉が出たら、電話をすぐに切りましょう。
などと注意を呼びかけています。