秋田市の海浜公園で風力発電の風車のブレードが落下した事故を受けて23日、市の担当者が風力発電のメンテンナンス作業のようすを視察しました。

この事故は、5月2日、秋田市新屋町の新屋海浜公園で「さくら風力」が設置した陸上風車からブレードが落下したもので、近くでは81歳の男性が倒れているのが見つかり、その後死亡しました。

事故を受けて、市内に設置されている陸上風車のメンテナンス作業を確認しようと、市の担当者が秋田市向浜の「ユーラス秋田港ウインドファーム」を視察しました。この発電所は、2015年2月からデンマークのシーメンス社製の陸上風車6基を設置しています。

23日は、メンテナンスを担当する「ユーラステクニカルサービス」の作業員が、ドローンを使って雷の痕やひび割れがないかなどを確認していました。

ユーラステクニカルサービスは、北海道や島根など13の道県で、風車494基を保守・点検していて、秋田ならではの特徴を挙げました。

ユーラステクニカルサービス・高木晋洋さん:
「秋田の特徴としては雷が多いと感じている。雷によって、ピンホール(雷の痕)やブレードの先端が開いたり、クラック(ひび割れ)が入ったりというブレードの損傷が他の地域と比べて秋田の風車は多いと感じている。今回、秋田市新屋町で痛ましい事故が起き、我々も自分のこととして考えて、しっかり点検をして大きな事故を起こさないことを徹底したい」

秋田市新エネルギー産業推進室・藤原守さん:
「しっかりと点検をつぶさにしていると感じたし、我々もそういったところの現状が分からなかったので、こういった形で確認できたことはありがたい」

23日の点検で、大きな異常は確認されませんでした。

一方、秋田市新屋町のさくら風力の風車では、23日午前、風車に残っていた折れたブレードが撤去されました。残る2つのブレードも、5月中に取り外される見通しです。

※高木晋洋さんの「高」は、はしご高

秋田テレビ
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