福井県内の遺跡から発掘された出土品を集めた展示会が、福井市の一乗谷朝倉氏遺跡博物館で開かれるのを前に、23日に内覧会が行われました。テーマは「中世・越前の社会と朝倉氏とのつながり」です。
戦国時代の城下町・一乗谷が築かれた中世の越前の社会と朝倉氏のつながりにスポットを当てた展示会では、一乗谷朝倉氏遺跡をはじめ白山平泉寺などから出土した皿や壺、石仏など約140点が並びます。
福井市の大安禅寺の裏山では、2006年に約11万6000枚もの大量の貨幣が見つかっていて、今回の展示に向けた調査では、埋蔵銭の甕に入っていた木札から、朝倉氏の一族か重臣が埋めた可能性が高いことが分かりました。
埋蔵銭の甕に入っていた木札に「景傳」の名前があることが判明。「景」は朝倉氏の一族か重臣に限って使われていた字で、さらに大安禅寺があった場所には「田谷寺」と呼ばれた寺があり一帯を朝倉氏が治めていたことから、埋蔵銭は朝倉氏の一族か重臣が埋めた可能性が高いと考えられています。
展示会は24日から6月29日まで開かれます。