5月、鹿児島県奄美市で国の天然記念物に指定されているオカヤドカリを無許可で所持していたとして、中国籍の男3人が逮捕された事件で、男らは約1週間かけて島内でオカヤドカリを捕獲し、その数は5000匹以上にのぼることが明らかになりました。

奄美警察署は「証拠品」として保管しているオカヤドカリの一部を22日、報道陣に公開しました。

奄美支局・麓伊賀久記者
「奄美警察署から移されたオカヤドカリは現在、こちらの施設に保管されています」

22日、報道陣に公開されたオカヤドカリ。

5月8日に奄美警察署から移され、6つの水槽で保管されています。

このオカヤドカリは5月7日、奄美市内で無許可で所持していたとして、文化財保護法違反の疑いで逮捕された中国籍の男3人から押収したものです。

警察が事件の「証拠品」として一時的に保管しているため、施設名は明らかにされていません。

警察が個体数を数えたところ、約5200匹だったことが分かり、9割以上がムラサキオカヤドカリという種類でした。

また、約130匹が死んでいたということです。

警察によりますと、中国籍の3人は、4月下旬に関西国際空港から奄美大島に来て、島内の複数の海岸で、約1週間かけてオカヤドカリを捕獲していたとみられます。

今回、警察に協力して、オカヤドカリの個体数を数えたという、奄美市の担当者らも数の多さに驚いていました。

奄美市立奄美博物館・平城達哉学芸員
「最初に見たときにどれくらいあるか想像できなかったが、5000匹とるということは生態系にダメージが出てくることも考えられるので、その点に関しては残念に思う」

奄美海洋生物研究会・興克樹会長
「一時保管で飼育しているが、飼育環境は自然の状況より劣ってしまうので、できるだけ自然環境で放して、そこで生きていった方がオカヤドカリにとってもベスト」

鹿児島テレビ
鹿児島テレビ

鹿児島の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。