22日から始まった自民・公明と立憲民主党による年金制度改革関連法案についての修正協議。
争点は、政府案から削除された「基礎年金の底上げ策」についてです。
立憲は、これだとあんこが入っていないあんパンだと批判する中で、果たしてあんこ入りのあんパンになるのか、フジテレビ政治部・高田圭太デスクとお伝えします。
改めて年金改革法案のあんこといわれる基礎年金の底上げ策を見ていきます。
40年間働いた会社員の夫と専業主婦がもらえる年金額。
2024年度22万6000円ですが、2057年度になると、21万1000円と減ってしまいます。
詳しく見ると厚生年金の額は上がっています。
ただ、基礎年金の部分が10.7万円と減っているので、減るんじゃないかという可能性があり、これを何とかしようというのが基礎年金の底上げ策です。
減少が見込まれる基礎年金部分に、厚生年金の積立金を使って底上げをしていくことよって年金をもらう人全体年金の底上げになるということですが、一方で批判もあります。
フジテレビ政治部・高田圭太デスク:
厚生年金は基本的にサラリーマンの人たち、そして自営業の国民年金が事実上、この部分になりますが、厚生年金で国民年金の年金を補うんじゃないかという認識が当初広まって、それで心配して自民党は削除したわけですよね。
ただしご覧のように厚生年金の人でも基礎年金のところはあるわけで、回しても、それは結局厚生年金の人にも返ってくるし、厚生年金の人の方が国民年金の人より多いし場合としては。なので、結局厚生年金の人たちにもメリットはあるんですよ。だからあんこを入れましょうと修正を求めているのが立憲民主党という構図ですね。
宮司愛海キャスター:
一方で、厚生年金を払っていない人たちに対しても、いわば恩恵があるというところに対してどうなのかなと思っている声もあると思いますが、そこに対する説明もなされているんですか?
フジテレビ政治部・高田圭太デスク:
厚生年金をもらっている人たちに対してでも、そこはやっぱり厚生年金は一時的にこの仕組みをやることで減る人たちがいるんですね。そこに関して立憲民主党は補てんしますと。全額ではないでしょうが減る分を緩和する措置をするので修正しましょうよと今、迫っているところです。きょうの立憲民主党が協議後に見せた紙なんですけど、青い枠、上が年齢が高い人下が若い人なんですが、この青い枠男性でいうところの62歳以下・女性の66歳以下の人も厚生年金は増えるんですと。減る人は青い人だけで、それも補てんするということで、実際、今言われている厚生年金の人たちの分が減るんじゃないかというのは違うと必死にアピールしていまして、これとは別に世論調査で一部、今回のことにネガティブな結果が出たんですが、それも国民年金のほうに行くという聞き方をしてませんかと。ちゃんと厚生年金の方にもメリットがあるという聞き方をしてくださいと懇願するような珍しい光景でした。
青井実キャスター:
議論が進む中で修正協議の見通しというのはこの先どうなっていくんですか?
フジテレビ政治部・高田圭太デスク:
現場の話し合っている人たちは、みんなあんこを入れた方がいい、必要だという人が多いんです。ただやっぱり自民党はこれを選挙を心配して削除したので、特に参院側の人たちの懸念というのをむしろ入れた方が国民の理解が広がりますよと。参院選に向けても、これを入れないで立憲とかに批判されるより、したほうがいいんじゃないですかと説得すると思うので、それに対して参院側や一部、執行部がどのように考えるかだと思います。十分合意する可能性はあると思うのと、その時に申し上げた補てんですとか、あるいは選挙のためとかではなくて国民のためなんですという留保条件などをいろいろつけて合意する可能性はかなりあるとは思います。