夜空に浮かぶ光り輝くスニーカーが大問題になっている、ギリシャの首都・アテネ。
世界的なスポーツブランド、アディダスのドローンショー。

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人がランニングをする様子やアディダスを象徴する3本ラインが入ったスニーカーが夜空で回転。

下にはアクロポリスの神殿が…。
これが、「スニーカーで踏みつけているように見える」と猛批判を呼んでしまった。

「文化遺産に対する侮辱!」

世界遺産にも登録されているアクロポリス。

アテネの丘の上に、パルテノン神殿やディオニソス劇場といった古代ギリシャ文明の建造物が残る国の誇り。

現地のメディアによると、ドローンショーが行われたのはアクロポリスの真上ではなく約900メートル離れた場所。

別の場所から撮影された写真では、スニーカーが夜空に浮いているだけなのが分かる。

しかし、見る場所と遠近法により…国の誇りを踏みつけているように見えてしまった。

動画はSNSで拡散し批判が殺到。

「文化遺産に対する侮辱だ!」

騒動は、思わぬ方向に発展した。
騒動は拡大し、元考古学者でもある文化省の大臣が異例の対応に乗り出した。

ギリシャ  リナ・メンドーニ 文化相
ドローンショーは法律に違反しており、商業的な目的でアクロポリスを利用しています。文化省に許可もとっていません。

無許可でアクロポリスを広告に利用したとして、アディダスを訴えた。

一方、アディダス側は…。

「イベントはザッペイオンの敷地内だけで行われ、アクロポリスのイメージを広告には使っていません。」

「必要な許可を得た」としたうえで、アクロポリスと広告の関連を否定している。
(「イット!」5月21日放送より)