土佐の「おきゃく」が3月1日から9日間にわたって行われ、高知県の内外から集まった“のんべえ”達でにぎわった。
「カオス過ぎて訳が分からない」と東京からの訪問者も驚く土佐の酒文化
土佐の「おきゃく」は今年で18回目。朝10時なのに至るところで乾杯のかけ声が聞こえた。

中央公園のステージでは、高知にゆかりのあるアーティストたちが歌や踊りなど様々なパフォーマンスを披露した。

毎週金曜日に放送している「プライムこうちF」のオープニングテーマでおなじみの筒井啓文さんは、高知ユナイテッド公式応援ソングを“おきゃくバージョン”で届けた。

高知が好きすぎて移住してきたピアニストの朝香智子さんも会場を盛り上げる。
いつでもどこでもおきゃくができる魅力的な高知のおつまみを缶詰にした「おきゃくかん」を売るのは、おきゃく大使も務める元dancyu編集長の植野広生さんだ。

植野広生さん:
単にお酒を飲むとか何か食べるだけじゃなくて、「食文化」、日本の食文化の原点みたいなところだと思っている。これはたぶん日本各地もそうですけど、世界中の人たちがこの食文化を見たら楽しい、楽しそう、と思うと思う。

おきゃくといえば商店街にズラリと並ぶ、こたつ。通行人の視線を感じながら酒を飲む独特の雰囲気もおきゃくならではだ。東京から訪れた人は「カオス過ぎて訳が分からないです」と話していた。

土佐のお座敷遊び「べく杯」で大盛り上がりとなっていた、職場のメンバーで集まったグループも。
「♪べろべろの神様は正直な神様よ~」

この日ばかりは上司も部下も関係なし。そんなに飲んで大丈夫?
男性:「まだこれから」
女性:「まだこれから2次会3次会も用意してます」
帯屋町アーケードに超特大跳び箱!?さらに「よさこい春の舞」で街全体が大宴会に
帯屋町アーケードには超特大の跳び箱が出現。高知市でスポーツ教室を運営する「スポーツマックス」がおきゃくに合わせて毎年、跳び箱大会を開催している。

高さ2メートル10センチ、19段を見事クリアして優勝した丹信之亮さんは「目標よりも高く跳べてうれしかった」と話した。

おきゃくの夜をさらに盛り上げたのは、中央公園など3つの会場で開催された「よさこい春の舞」。去年(2024年)大賞を受賞した「とらっくよさこい(ちふれ)」をはじめ、22チームが春の夜に舞い踊る。

響き渡る鳴子と迫力ある演舞に、観客たちも寒さを忘れ楽しんでいた。
実はこの1時間前。少しずつ見物客が集まる中、現場スタッフの最終打ち合わせが行われていた。「よさこい春の舞」はおきゃくを盛り上げる一大イベントである一方で、アーケードでは見物客が店の入り口をふさいでしまったり、通行の妨げになるなど問題も起こっている。

これまでは商店街の青年部が中心だったが、今年からはよさこいチームもスタッフを出し合い、交通整理などを協力して行っている。
祭屋よさこい踊り子隊・小川和紗さん:
踊ってるだけじゃなくて、こういうお手伝いもしていかないと。会場の人たちだけじゃ大変なので。帯屋町は踊るのも楽しい所なので、これからも踊れるようにしていけたらなと思います。

踊り子の笑顔に観客の笑顔。みんながハッピーになれる舞台の裏には、スタッフたちの支えがあった。

踊り子:
久しぶりのよさこいで楽しかったし、「おきゃく」は見てくれる方との距離が近いので、踊り子も楽しんで踊れます。
踊り子:
寒さは全く感じません。高知激アツです!
街を挙げての大宴会は夜遅くまで続いた。
(高知さんさんテレビ)