石破首相は17日、「世界一貧しい大統領」として知られた、ウルグアイのホセ・ムヒカ元大統領が死去したことを受け、オルシ現大統領宛に弔意の書簡を発出した。
書簡で石破首相は「ムヒカ元大統領の訃報に接し、御遺族並びにウルグアイ政府及び国民の皆様に対し、哀悼の意を表する」との旨を伝えた。
その上で「ムヒカ元大統領は大統領として貧困対策に注力し、ウルグアイの発展のために多大なる貢献をされるとともに、ウルグアイの発展に貢献した日系人を高く評価するなど、日本への敬意を常に示され、長きにわたり二国間関係の強化に尽力された」と元大統領の功績をしのんだ。
ムヒカ元大統領は、大統領在任時も質素な暮らしを貫く一方、経済発展を追求する世界に疑問を呈し続け、国際会議での「貧しい人とは少ししか物を持っていない人ではなく、もっともっとと、いくらあっても満足しない人のことだ」「発展は幸せの邪魔をしてはならない。発展は人類の幸せ、愛、子育て、友達を持つことそして必要最低限のもので満足するためにあるべきものです」とのスピーチで世界的に注目された。
2016年には来日して、東京都内で講演を行ったりや広島を訪問し、政界引退の際には「人生において成功とは勝つことではなく、倒れるたびに再び立ち上がりやりなおすことだ」などの言葉を残した。