大学の教室に“謎のバイト募集チラシ”が…。

大学側が異例の注意喚起をする事態が起きていた。
(Q.このチラシ見たことある?)
中央大学の学生:
はい。大講義室で見ました。

問題のチラシが置かれていたのは、東京・八王子市の「中央大学・多摩キャンパス」。
週が明けた月曜日の午前、チラシは教室の机の上に無造作に置かれていたという。

中央大学 学生生活課・三嶋圭介さん:
教室の机の上にチラシが置かれていた。今いる8号館の中以外にも様々な場所に置かれていて、回収できたところだと180枚程度は少なくとも置かれていた。

パソコンを見る女性の下に「家庭教師・模試監督員のアルバイト募集中」と書かれたチラシ。

裏面を見ると「家庭教師/週2回/90分/時給2500円」や、「初心者でも問題なし!」などの謳い文句が。さらに、LINEのIDやQRコードが記されている。
中央大学の学生:
高時給っていう印象ですね。
中央大学の学生:
時給がたぶん普通のバイトよりはいいと思うので、やってみたいとは思いますね。
“高い時給”を謳う「家庭教師のバイト募集」。
しかし大学側は、このチラシは無断で配布されたものだとした上で、ある危険性を訴えている。

中央大学 学生生活課・三嶋圭介さん:
本学、何も連絡受けておりませんし、恐らく勝手に入って置かれていたものだと思います。チラシの中身を拝見しても、どの会社が運営されているのか連絡先含めて何も出ておらず。
家庭教師の募集といいながら、抜き取った個人情報を使って“闇バイト”の方に誘導ですとか、可能性もゼロではないと思いまして。

このチラシ、LINEで友達追加をした上で、大学名や学部、学年などをメッセージで送信し、アルバイト登録を完了するよう促している。

しかし、肝心の会社名や住所、そして電話番号などの連絡先の表示は見当たらない。
中央大学の学生:
これがもし教室に置いてあったら、学校が紹介してくれるのかなと感じる。特に怪しいところは見当たらないかな。
(Q.怪しいと思う?)
中央大学の学生:
思いませんでした。個人情報登録は結構やっちゃいますね、内容を信じてたら。
専門家は、うっかり登録してしまうと“闇バイト”などの犯罪に巻き込まれる恐れもあると指摘しする。

犯罪ジャーナリスト・多田文明さん:
(相手の)身元が分からないままLINEに誘導されて、繋がった相手から仕事を紹介される。(可能性として)個人情報の収集の目的もあるでしょうし、あるいは“闇バイト”の募集と言うこともあり得る。このアルバイトは締め切ってしまったので、他のアルバイトはどうですか?なんて風に、別なアルバイトを紹介して、それが犯罪行為であることもあり得る。
ではこの家庭教師募集チラシに実体があるのか。

取材班が、記載されたLINE アカウントに登録して、取材を依頼するメッセージを送信したが、「既読」がつくことはなかった。

さらに通話を試みたが、応答がなかった。

中央大学学生部は、公式Xで注意喚起を投稿。「個人情報の入力は絶対にしないで」と呼びかけている。

今回の取材を通じて、“高額バイトを募集する不審なチラシ”は他の大学でも配布されていることが確認されている。

犯罪ジャーナリスト・多田文明さん:
大学生がちょうど5月に何かアルバイトをしようと思うところに、今回つけ込んでる気がする。会社名もない、身元も分からないというところに連絡は取らないというところが大事。
(「イット!」5月15日放送より)