大分県大分市で、渋滞などの問題を解消しようと都市計画道路の整備が進められている。
現在は、下郡地区を中心に工事が行われていて5月から市道の一部が通行止めになっている。
その区間は「歩いて30秒ほど」の距離だが、大きく迂回する必要が生じているという。
迂回にかかる時間をTOSの記者が検証した。

整備が進む大分市の「庄の原佐野線」とは
大分市の大分インターから佐野地区までの約15キロを結ぶ計画の「庄の原佐野線」。
大分インターから宗麟大橋の先までの区間がすでに開通していて、現在は下郡バイパスから米良バイパスまでの下郡工区が整備中である。
大分土木事務所の田中祐介さんは、この庄の原佐野線について「都市活動の活性化や交通混雑の緩和、交通混雑に伴う交通事故の削減、災害時の緊急輸送道路としての役割を担う」と話す。

工事による車線減少で周辺は渋滞発生
交通量が多く、朝や夕方の時間帯を中心に頻繁に渋滞が発生するこのエリア。
渋滞などの問題を解消しようと、下郡では現在、高架橋を架けるための工事が進められている。
ただ、工事に伴い車線が減少している場所もあり、警察によると、朝8時ごろは下郡工業団地の交差点付近で最大1.3キロほどの渋滞が発生した日もあったという。
この周辺ではさらに、5月7日から工事の影響で市道の一部が終日通行止めに…。

道路整備による影響は車の通行だけでなく…
土木事務所の田中さんは「前から周辺の道路が渋滞が著しい状況ではあるが、その中で市道の通行止めで、各所に交通量が増えるなどの影響が出ている」と話す。
そして、影響が出ているのは車の通行だけではない。
ーーTOS小野真奈美記者
「私がいる場所からあちら側まで市道を歩けば30秒ほどで行けるということだが、迂回ルートを通って行ってみる」

徒歩30秒の距離に7分以上を要する「迂回ルート」
実際に記者が歩いてみると約7分半の時間がかった。
県土木事務所の田中さんは「歩行者にとっては、やはり通行止めによって大きく迂回する必要が生じている。私も歩いたが、だいぶ遠く感じたのでそこは大変申し訳ない」と述べていて、また「通勤、通学などで通る人には迷惑をかけている。なるべく早くこの事業が完成するように頑張るのでしばらく協力をお願いしたい」とも話している。

市道の通行止めは9月末までの予定だという。
下郡バイパスから米良バイパスまでは2027年の開通を目指していて、その先の明野などの地域でも、事業化が決定している。
