雪解け時期を迎え、水かさが増した流れの速い川で幼い命が奪われた。
流れの速い川で4歳男児が死亡
5月11日午後3時40分ごろ、上富良野町のベベルイ川で、父親と兄と3人で来ていたキャドバリー岳エドモンドちゃん(4)が行方不明に。
周辺を捜索したところ、水路で繋がった農業用水を貯める池に岳エドモンドちゃんが浮いているのが見つかった。
父親が飛び込み救い上げたが、搬送先の病院で死亡が確認された。
「日曜日に親子連れで釣りをしに来ているんだなと見ていた。ここでニジマスが釣れると聞いていろいろなところから(釣りに)来ている」(親子を目撃した男性)
休日に自宅近くの川の縁におりて釣りをしていたという3人の親子。
岳エドモンドちゃんは誤って川に転落し、約250m下流まで流されたとみられている。
当時、ライフジャケットは身に着けていたということだ。

事故現場の状況は―
現場を見てみると―。
「死亡した男の子はこの付近から川に落ちたとみられています。現場は土手と川の境目が非常に分かりにくい状況です」(古沢哲也記者)
息子の姿を見失った当時の状況について父親は。
「さおを振った時に子どもの姿が見えなくなった。水に落ちたことも気付かなかった」
幼い命が失われた痛ましい事故。
警察が当時の状況を調べている。

当時の男の子の状況
当時の男の子の状況をまとめた。
当時、4歳の男の子・兄・父の3人で富良野市などを流れるベベルイ川に釣りに来ていた。
そんな中、雪解け水などで増水していた当時の川に男の子は落下してしまった。
その後、すぐそばにあった取水口に吸い込まれてしまったという。
当時は取水口が開いており、川の水が吸い込まれる状況だった。
取水口に吸い込まれた男の子は地下を通り、地上に出て約250メートル流された先の調整池で浮かんでいた。
浮かんでいたところを発見され、死亡が確認された。
川の流れが速く、一瞬の出来事だったかもしれない。

子どもを守るために気を付けるべきこととは?
夏の水難事故というと海のイメージが強いが、警察庁のデータによると、子どもの水難死亡事故の約6割は河川・湖・沼・池などが占めている。

また、河川での事故のうち、子どもの状況を示したデータでは、約7割が川の中や水面だが、約3割は陸上からの転落。
陸上にいても油断できないということがわかる。

子どもの水難事故を防ぐにはどうすれば良いのか、河川財団の菅原一成さんに聞いた。
菅原さんによると、川の岸から3~5mは要注意だという。
境目がわかりにくくなっており、踏み外して転落の恐れもあるため、これ以上は離れるように。
また、親子で出かけた際には流されてしまっても助けられるように、必ず川下に大人がいることが大切だ。
今回の事故でもライフジャケットは着用していたが、必ず着用をしてほしい。
大人と一緒にいれば安心というわけではなく、気を付けるポイントは多くある。
暖かくなって水辺で遊ぶ機会が増えても、十分に気を付けることが必要だ。
