5月は福島県では運動会の季節。今年度で閉校する郡山市立河内(こうず)小学校でも運動会が行われ、児童たちが最後の運動会に臨んだ。
たった一人の一年生も健闘
創立151年の歴史をもつ郡山市立河内小学校では、少子化などの影響で2025年度での閉校が決まっている。

全校児童22人で迎える最後の運動会。学校で唯一の1年生、柳田繭さんもこの日のために練習を重ねてきた。「きょうは玉入れを頑張ります。全部、入れる」と意気込む繭さん。初めての運動会に笑顔がこぼれる。

しかし、白熱した応援合戦が繰り広げられる中、繭さんは…泣き顔。担任の先生は「たぶん練習のときいつも1位だったけど、2位だったので」と話す。
それでも大好きな「玉入れ」では得点をあげて、笑顔が戻った。
地域のみんなで思い出を刻む
運動会には、保護者や卒業生など60人以上が駆けつけ、特別な思いで運動会を見守った。卒業生たちからは「半世紀以上前、卒業生そのころは全校生徒で300…何十人ぐらいはいた」「みんな楽しく思い出に残る運動会になれば良い」との声が聞かれた。

そして最終種目は、1年生から6年生全員でバトンをつなぐリレー。児童たちは「応援合戦が良かった、楽しかった」「ラストの運動会、勝ててよかったです」と話す。
渡辺聡校長は「繭ちゃんを含め、みんな成長していますので、河内のプライドをもって頑張ってくれるように励ましていきたいと思います」と話した。

かけがえのない思い出となった運動会。閉校まで残り10カ月だ。