かつて奈良・東大寺の荘園があった福井市の上文殊地区で10日、東大寺に奉納するコメの苗の田植えが行われました。
上文殊地区には奈良時代から平安時代にかけて「糞置荘(くそおきのしょう)」という東大寺の荘園がありました。この歴史を生かしたまちづくりをしようと1999年から地区で育てた米を東大寺に奉納してきました。
この日、古代衣装に身を包んだ上文殊小学校の5、6年の児童が学校の横にある田んぼに入りコシヒカリの苗を植えていきました。児童は「僕が育てたコメが“お米送り”で東大寺に行くのが楽しみ」などと話していました。
上文殊地区では、水を東大寺に送る小浜市の伝統行事「お水送り」になぞらえ「お米送り」と名づけて、これまでに26回、地区で収穫した米を奉納してきました。
コメは9月上旬に収穫し、天日干しをして10月15日に東大寺に奉納します。