中国の動物園が、白黒に毛染めした犬「パンダ犬」を展示し波紋を広げている。「かわいい」と好評もあったが、SNSでは「動物虐待だ」との批判も。論争は以前にもあり、再燃した形となった。
中国の動物園に「パンダ犬」登場も論争に
以前中国で物議を醸したあの動物が再び登場し、一部で論争になっている。
張公山動物園公式SNS映像より:
張公山動物園のかわいいニューフェイスを紹介するよ!

これは、中国の安徽省蚌埠(ほうふ)市にある張公山動物園が、SNSに最近投稿した公式映像だ。そこでは“ニューフェイスの動物”としてカピバラやアルパカなどを紹介している。
そして、白黒の毛で覆われたパンダのような風貌の動物も、新顔だという。
張公山動物園公式SNS映像より:
パンダ犬の赤ちゃんの突撃だ!ジャイアントパンダよりちょっとかわいい神秘の動物だよ…本当は子犬だけどね!

パンダカラーに毛染めされた犬、いわゆる「パンダ犬」だ。
張公山動物園公式SNS映像より:
こちらは頬にメイクを施したレッサーパンダ犬。ぬいぐるみのおもちゃみたいだね!
一見レッサーパンダのような風貌だが、カメラに向かってくる動きは犬そのものの「レッサーパンダ犬」も紹介されている。

中国メディアの報道によると、この動物園は4月、37年ぶりの施設大改修にあわせ、毛染めされた4匹の「パンダ犬」を展示した。

スタッフの話として、毛染めされたチャウチャウやポメラニアンをペットショップから購入したとのことだが、これが「動物虐待ではないか」などと一部で論争を呼んでいる。
実はパンダ犬を巡る論争はこれが初めてではない。
虐待の声相次ぎ展示を取りやめ
取材班:
見てください。沢山のお客さんが見ていますね。今こちらには2匹のパンダ犬がいます。

2024年5月、江蘇(こうそ)省泰州(たいしゅう)市の動物園にも突如パンダ犬が登場した。その安全性に問題はないとする関係者の一方で、SNSなどで、動物虐待ではないかとの声も一部で起きた。
それからちょうど1年後、別の動物園を舞台に再び起こった「パンダ犬」論争は、意外な顛末を迎えていた。
SNSでは、「結構かわいいじゃない」という声もある一方で、「これは動物虐待だ!」との声も上がったが、そうした中、4月下旬に開始されたばかりの「パンダ犬」の展示が取りやめになったことが明らかになった。
現地メディアは、動物園の職員の話として、苦情や通報が相次いだため、4匹のパンダ犬はすでにペットショップに返却したと報じている。
(「イット!」5月6日放送より)