敦賀市内で4日、防火を願う白銀神社の「火祭り」が行われ、火のみこしを載せた台車やたいまつを持つ行列が、敦賀駅前近くを練り歩きました。
「わっしょい!わっしょい!」
敦賀市白銀町で行われた伝統行事、白銀神社の「火祭り」です。
昭和初期、ここ白銀町では大きな火災が相次ぎました。それを鎮めようと1949年に地元住民が京都から火の神などを迎え入れ白銀神社を建立、以来「火祭り」は70年以上に渡って続く地域の伝統行事です。
宵宮にあたる4日は、法被を身にまとった約20人の町民が、炎が上がる火みこしの台車を引いて町内を巡りました。途中の立ち寄り所では、住民らが災難を取り除く献木をみこしに投げ入れ家内安全を願いました。
そして午後8時、たいまつ行列に町民以外も参加し、火みこしに続いて駅前大通りを練り歩きました。参加した人たちは「意外と重い、鉄なので」「あまり持つ機会がないので新鮮。温かい」などと話していました。
また、約200本のたいまつの炎が大通りを照らしました。たいまつを手にした人たちは「火事にならないようにお祈りしました。毎日火に気を付けながら過ごしていきたい」と、防火への意識を高めていました。
白銀町では「地域の連帯を高めるためにもしている。来年も継続してやりたい。町内の人員のこともあるのでどうか分からないが、できる限り続けていきたい」ろ意欲を見せています。
町内の高齢化などによる担ぎ手不足を理由に、2023年からは火みこしを台車に載せる今の形式に変更しました。白銀町では、若い人にこそ、こういった行事に積極的に参加をしてもらい地域の結束を高めていきたいとしています。
この祭りは、新型コロナの影響で祭りの中止や規模縮小があり、2024年に本数を当初の半分にして5年ぶりにたいまつ行列を復活させました。そして2025年は、コロナ禍前の200本に戻して元通りの規模で行われたということです。