アメリカ・アリゾナ州で行われたレースイベントで、時速320kmに達した1万馬力の高速ボートが空中で一回転し転覆する事故が発生した。激しい水しぶきと共に観客の悲鳴が響いたが、ドライバー2人は奇跡的に無事。骨折などのケガを負いながらも、彼らは結果を気にし、実際にレースでは優勝を果たしたという。

猛スピードのボートが宙を舞い転覆

アメリカ・アリゾナ州で4月26日に撮影されたのは、レースイベントで水しぶきを上げ、猛スピードで走るボートだった。直後に、ボートは空高く舞い上がり転覆してしまった。一体何があったのか。

観客席から撮影された事故の瞬間
観客席から撮影された事故の瞬間
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事故があったのは、ボートの最高速度を競うレースイベントだった。この日、「アメリカワン」の1万馬力ボートが記録に挑戦していた。

ボートのスピードはどんどん上昇し、時速約320kmに達した。

宙を舞うボート
宙を舞うボート

その時、スタートから約10秒後、ボートの前方部分が浮きあがり、後ろに一回転。さらにひねりを加え横にもう一回転回ると、高い水しぶきを上げながら着水した。

当時、現場にいた人は、「歓声と悲鳴が上がって、全員が息をのみました」と話す。

転覆後に優勝を確認!ケガ負っても気分上々

ドライバー2人の安否が危ぶまれていた中、直後に会話したチームスタッフが想定外の言葉を耳にしていた。

チームスタッフは、「彼らが最初に口にしたのは『レースに勝ったのか?』という言葉でした」と語る。ドライバーはスタッフの心配をよそに、レースの状況を確認してきたのだ。

転覆後のボート(Speedboat Magazine/TMX)
転覆後のボート(Speedboat Magazine/TMX)

この事故でドライバーは骨折などのケガをしたが、気分は上々だった。

現地メディアによると、事故直前にチームのボートは最高速度を更新し、レースで優勝することができたということだ。
(「イット!」 5月1日放送より)

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