60年ぶり愛媛で全国植樹祭開催
2026年春の全国植樹祭が愛媛県で60年ぶりに開催される。
招待者の植樹会場になっている松山市の「久谷ふれあい林」では整備のため、4月21日から木々の伐採が始まった。
実はこの場所は昭和・平成・令和の皇室ともゆかりのある場所。

全国植樹祭は緑豊かな国土づくりを目指した大型イベント
次々と伐採されていく大きく育ったスギやヒノキ。
松山市久谷町の「久谷ふれあい林」は、来年春に開かれる「全国植樹祭」で招待者の植樹会場になっている場所。
天皇皇后両陛下がご出席され式典が開かれる県総合運動公園から約12キロ離れている。

1966年に第17回全国植樹祭が開かれた会場
全国植樹祭は緑豊かな国土づくりを目指し、天皇皇后両陛下ご出席のもと毎年開かれている大型イベント。愛媛県での開催は60年ぶりです。
県全国植樹祭推進課会場整備グループ・中村貴弘技師:
「『久谷ふれあい林』は約60年前の前回大会の植樹祭で、招待者が記念植樹を行った場所」
「久谷ふれあい林」がある場所は、約60年前の温泉郡久谷村(現在の松山市久谷町)。1966年に第17回全国植樹祭が開かれた会場。
当時の会場では昭和天皇と香淳皇后の両陛下が、スギの木を3本ずつお手植えした。

当時の招待客が約3万本を植樹
1966年は招待者1万3000人によって約3万本が植えられ、林業に携わる様々な関係者に手入れされながら成長。
昭和から平成へと移り変わった2008年に、愛媛で初めて開催された全国育樹祭では、現在の天皇陛下が皇太子殿下時代に会場をご訪問。
昭和天皇がお手植えしたスギの木の成長ぶりをご覧になられたあと、自らお手入れもされた。
60年前の前回大会の写真では、会場はまだまだ更地で大勢の人が確認できる。そして60年の時を経た木々は30メートル程に成長。利用できる時期を迎えた。

会場の整備が始まる
ふれあい林では昭和天皇と皇后両陛下がお手植えされた木を除く約1500本を伐採。近くに小さな木があれば傷付けないよう作業を進めるなど、細心の注意が求められる。
伐採されたスギはベンチに、ヒノキはプランターカバーに加工され、式典の会場で活用される予定。

木のぬくもりを一番に感じて欲しい
中村貴弘技師:
「木のぬくもりを一番に感じて欲しいなと思っています。切って使って植えて育てるというような、森林資源の循環利用を象徴する植樹会場として活用していく。絆あふれる笑顔あふれる大会を目指してがんばっていきます。」

伐採は6月末に完了予定
実行委員会の事務局によりますと伐採は6月末に完了予定。
来年春の全国植樹祭では約2000人の愛媛の招待者の一部が記念植樹を行い、天皇皇后両陛下がお手植えされる木も後日、この場所に移植される。
