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物価高騰の波は分譲マンションにも 修繕積立金をめぐる静かな危機とは 借金に頼らざるを得ない現状も【鹿児島発】|FNNプライムオンライン
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物価高騰の波は分譲マンションにも 修繕積立金をめぐる静かな危機とは 借金に頼らざるを得ない現状も【鹿児島発】

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鹿児島県内には、桜島を望む鹿児島市を中心に551棟の分譲マンションが建っているが、物価高騰の波は、マンション群にも影響を与えている。築年数を重ねるごとに避けられない大規模修繕。その費用を賄うための修繕積立金の値上げが、多くのマンションで課題となっているのだ。

建設費高騰で修繕費用も上昇 

国土交通省公表のデータによると、建設工事費用は、ここ10年で3割近く上昇している。建設資材の高騰や人材不足が主な要因だ。この影響は新築マンションの価格上昇だけでなく、既存の分譲マンションにも及んでいる。

建設工事費用は、直近10年で3割近く上昇
建設工事費用は、直近10年で3割近く上昇
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2025年4月時点で鹿児島県内には551棟の分譲マンションが、そのうち半数以上が1990年代以前に建てられたものだ。これらのマンションでは、大規模修繕工事のための修繕積立金の引き上げが喫緊の課題となっている。              

マンションの所有者の相談窓口となっている県マンション管理組合連合会・木浦学理事長は、「将来のことを考えたら今の金額だと赤字。『修繕積立金の値上げをしたい』と相談がある。それに対して『値上げしすぎだ』という相談もある」と明かす。       

修繕積立金とは10年から20年に1回の大規模修繕工事のためにマンションの所有者がプールするお金だ。新築を購入した場合、購入費用とは別に毎月納める必要があり、販売する業者が金額を設定し、その後は所有者が運営する管理組合で見直していくのが一般的だ。実は昨今の建設費の高騰で、この積立金の引き上げに迫られるマンションが増えている。

昨今の建設費の高騰で、修繕積立金の引き上げに迫られるマンションが増えている
昨今の建設費の高騰で、修繕積立金の引き上げに迫られるマンションが増えている

修繕積立金1.8倍の値上げも  

鹿児島中央駅東口にある築15年目のマンション(88戸)では、2025年4月から修繕積立金を大幅に引き上げた。1㎡あたり126円から230円へ、1.8倍を超える増額だ。80㎡程度の一戸なら、月額1万円から1万8000円への値上がりとなる。

修繕積立金が1.8倍を超える増額となるケースも
修繕積立金が1.8倍を超える増額となるケースも

マンションの所有者で役員の四元洋一さんは、「どうやってまとめ上げるか大変だったが、途中で反対意見があったことが逆に励みになった」と語る。四元さんは2級建築士の資格を持ち、専門知識を生かして約3年前から準備を進めてきた。

借金に頼らざるを得ない現状  

四元さんは、「15年間で物価が1.5倍になっている。それがほとんどのマンションが大規模修繕によって借金しないといけない一因」と指摘する。実際、鹿児島市内のあるマンションでは、2024年に完了した大規模修繕工事で積立金が足りず、金融機関から不足分の借り入れを行った。マンションを取材したこの日、管理会社の担当者が「認定制度の認定通知書が鹿児島市から届いた」と理事会メンバーに報告していた。     

「修繕積立金の増額は、物価高が要因」と話す四元さん
「修繕積立金の増額は、物価高が要因」と話す四元さん

行政の認定制度を活用 

先行きの見えない修繕費の上昇に理事会がとった対策が、鹿児島市の管理計画認定制度への申請だった。この制度は、「マンションの管理計画が適正に運営されている」と行政が認定するもので、所有者には売買時の市場価値向上や融資金利の引き下げ、固定資産税の減額といったメリットがある。修繕積立金が低すぎないことや修繕計画を7年以内に見直すこと、総会を定期的に開催していることなど、一定の基準をクリアしたマンションが認定をうけることできる。

管理計画認定制度(鹿児島市)のメリット
管理計画認定制度(鹿児島市)のメリット

しかし、制度開始から2年が経過した現在、認定を受けたマンションはわずか5件にとどまっている。鹿児島市建設指導課の坂之上修一課長は、「これからだと考えている」と話し、相談窓口の設置や専門家の派遣などで管理組合をバックアップする方針だ。

鹿児島市は様々な支援で管理組合をバックアップする方針
鹿児島市は様々な支援で管理組合をバックアップする方針

所有者の意識改革が鍵

県マンション管理組合連合会の木浦理事長は、「修繕積立金が高いか安いかしか話さず、長期的な計画がなかった。そんなマンションが多い」と指摘する。

木浦理事長は「長期的な計画のないマンションが多い」と指摘する。
木浦理事長は「長期的な計画のないマンションが多い」と指摘する。

マンションの経年劣化は避けられない。自分の資産を守るための大規模修繕について、所有者一人一人が真剣に考え、行動する時が来ている。鹿児島の街並みを彩るマンション群の未来は、住民たちの手にかかっているのだ。

(鹿児島テレビ)

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