「困っている人を助けます」手作りの看板をぶら下げ、南富山駅に立つ小学生がいます。

「人助け」をする小学生、活動を続けるあるきっかけがありました。

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「こんにちは、こんにちは」

*駅を利用する人
「『こんにちは』ってされた。(男の子は)困っている人を助けている?」

南富山駅前に1人で立つ男の子。

行き交う人たちの目を見て「こんにちは」と声をかけています。

Q.今は何をしていた?

「挨拶。時間があるとき、放課後や休みの日」

富山市の堀川小学校に通う5年生、税光優陽さんです。

去年9月から始めた、南富山駅での挨拶活動。

首からは「困っている人を助けます」と書かれた手作りの看板をぶら下げています。

*税光優陽さん
「障がい者や高齢者、いろんな人が困っていると思う」

この活動を始めたのは、去年、学校の授業でバリアフリー社会を学んだことがきっかけでした。

*税光優陽さん
「(バリアフリーが)足りない、壊れているところがいっぱい。すぐに設置は大変だから、自分がバリアフリーになって困っている人を助けたい」

当初はスロープや点字ブロックを増やしたいと考えた優陽さん。

すぐに設置するのは難しいことを知り、できることから始めることにしました。

その第一歩が「こんにちは」の声かけです。

*駅を利用する人
「お、すごいね、頑張ってください。気持ちはわかるが行動に移すのは難しい。それをやってるのがえらい。」

「すごい。挨拶しているだけですごい。自分にはできないから」

*南富山駅の駅員
「元気よく挨拶しているのをよく見かける。これからも頑張って町を明るくしてもらえれば助かる」

*駅を利用する人
「ゴミ箱ってこの近くにある?」

*税光優陽さん
「じゃあ持っておきます」

*駅を利用する人
「ありがとうございます」

*税光優陽さん
「こなせなかったら悲しいけど、ありがとうの気持ちをもらったらまたやりたい、楽しい」

はじめは授業の一環で行っていた活動ですが、学び終えた今も続けることを決めました。

*税光優陽さん
「できる限りのことをやるだけで違う、自分にできることをもっとしたい」

その原動力となっているのは、母・亜希子さんの姿です。

*税光優陽さん
「お母さんが看護師。僕も少しでも(誰かを)助けることができたら」

*優陽さんの母 亜希子さん
「働いている姿を見せたことはないが話を聞いてくる。そういう風に思ってくれてるんだなとうれしい。これからも周りのことも助けてあげられる子に」

いつも大きな声で挨拶をする優陽さん。

しかし、駅前は急いでいる人やイヤホンをしている人が多く、無言のまま通り過ぎる人も少なくありません。

*税光優陽さん
「(無反応が)当たり前だと思うのでまあ大丈夫。楽しくやること」

南富山駅の”一言”から始まる交流。

優陽さんは自分にできることを続けていきます。

富山テレビ
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