高値が続くコメの話題。政府が放出した、いわゆる『備蓄米』の流通が熊本県内でも始まっていて、小売店ではその抑え目な価格に人気が集まっているよ。
備蓄米ブレンドは他より1000円ほど安い
備蓄米とは、不作などの緊急時に備えて、政府があらかじめ買い集め貯蔵しているコメのこと。

今回、市場価格を抑えようと政府が放出した備蓄米のうち、JA熊本経済連が落札した商品が4月19日から熊本県内でも流通している。熊本市北区の『you+youくまもと農畜産物市場』では、複数の品種がブレンドされた備蓄米を、4月22日に現在5キロ3680円で販売。

ほかの銘柄と比較して1000円ほど安くなっていて、4月22日午前9時の開店とともに並んだ120袋の備蓄米は、30分で売り切れ。追加の商品が到着すると、買い物客が次々と手に取っていた。

買い物客は「(備蓄米は)初めてなんですけど、JA(の店舗)だから安心して食べられるという感じで買いました」や「これだったら買える値段かなと思いました」と話した。

また、「孫のお弁当作ったりするのに毎日お米を使いますので」や「いくつか(品種が)合わせてあるお米は初めてなので、食べてみないと分からないかな。一回、試してみようかなと思って」と話す人もいた

納入した卸売会社によると、この店では当面、備蓄米の購入が可能だという。また、今後熊本県内のスーパーや小売店にも順次、備蓄米の商品が並ぶ予定。
全国的には上がり続けるコメの小売価格
今年に入ってもコメの小売価格は上がり続けている。4月21日に農林水産省が発表したデータ、1月には3千円台だったが、アッという間に上昇して直近では5キロ当たり税込みで4217円。過去最高値を記録した。

国は対策として緊急用の『備蓄米』を放出した。一般市場の在庫をふくらませて小売価格を抑えようという狙いだ。

4月22日に取材した店の備蓄米商品は5キロ3680円。納入する卸売会社に今回、価格を抑えられたポイントを聞くと、『国から比較的安く落札できた』『複数品種のブレンドだから』という回答だった。熊本県内複数の卸売会社によると、コメの価格の高止まりはまだ続きそうだという。
(テレビ熊本)