2023年に亡くなった熊本・八代市出身の歌手・八代亜紀さんの極めてプライベートな写真が同封されたアルバムの販売が4月22日から始まった。物議を醸しているアルバムの販売に、地元・八代市では怒りの声が上がっている。
極めてプライベートな写真同封のアルバム
『雨の慕情』など数々のヒット曲で知られ、2023年12月に亡くなった八代市出身の歌手・八代亜紀さん。熊本地震や豪雨災害の被災地を慰問し、支援活動にも熱心に取り組むなどさまざまな功績がたたえられ、2024年に県民栄誉賞が贈られた。

そんな八代さんをめぐり、鹿児島のレコード会社がベストアルバムに八代さんの極めてプライベートな写真を同封し発売すると発表。SNS上では「死者の尊厳を踏みにじる行為」といった批判の声が噴出するなど物議を醸す中、4月21日にその発売日を迎えた。
地元・八代市民からは販売開始に怒りの声
八代さんの地元・八代市では怒りや批判の声が上がっている。八代市民は「八代さんは上(天国)で泣いてますよ」や「本当にプライベートな話なので、本人に(了承が)とれなかったら家族にとるべき。(了承)なしではダメと思う」と話した。

また、「亡くなった人に対して、利益目的にする必要があるのか。亡くなった人を誹謗中傷するようなことは、我々の常識からするとできない」や「最初からムカムカして腹が立った、やめてほしい。最初聞いて涙が出てきた。CDだけ出せばいいのよ、いい歌いっぱいあるんだから」と憤った。

本町アーケードにある創業70年のCDショップ『成電社』の松本幸子会長も「ああいうことを取り上げて一つの商品として売ろうとする気持ちがわからない」と怒りをあらわにした。
八代市長も「本当に残念で強い憤り」
また、八代市の中村博生市長も4月22日の定例会見で、アルバムの販売が始まったことについて記者から問われ「本当に残念で強い憤りを感じている」と答えた。

また、改めて発売を中止すべきと考えているかと尋ねられると、「できれば皆さんそう思っているんじゃないですか。木村熊本県知事が強い表明をしたので、私は熊本県民八代の人はとくにそういうのは、という思いは強い」と述べた。
(テレビ熊本)