4月のFNN世論調査で、石破内閣を「支持する」と答えた人は33.3%、「支持しない」と答えた人は61.5%だった。
石破内閣支持33.3%、不支持61.5%
3月調査からは2.9ポイント増だ。ただ、石破首相が自民党議員に10万円の商品券を配布したことが問題視されていた3月は、政権発足以来最も低い支持率だった。

「支持する」と答えた人にその理由を聞くと、「他によい人がいない」(45.3%)が最も多く、「石破首相の人柄が信頼できる」(26.9%)、「自民党中心の内閣だから」(16.7%)、「実行力に期待できる」(7.6%)、「政策がよい」(2.6%)の順となった。
「支持しない」と答えた人の理由は、「実行力に期待できない」(40.0%)が最も多く、「政策がよくない」(25.8%)、「自民党中心の内閣だから」(16.5%)、「石破総理の人柄が信頼できない」(11.3%)、「他によい人がいる」(5.2%)となった。
自民党関係者からは、「支持率が下げ止まって、戻って来たのだろう」と期待感を示す声や、「10万円のことは、みんな“トランプ関税”のことで忘れたのだろう。あそこが底だった」との声が聞かれた。
また、ある自民党議員は「関税対応を頑張って反転攻勢をかけていくしかない」と語った。
石破政権の“トランプ関税”交渉「期待していない」58.7%
アメリカのトランプ大統領が打ち出した関税措置。
世論調査では、日々の生活への影響を「心配している」と答えた人は、「とても」(33.7%)と「ある程度」(45.8%)をあわせて、79.5%。
「心配していない」人は、「あまり」(15.6%)と「まったく」(4.0%)とあわせて19.6%。
約8割が関税措置への影響を心配しており、現在の石破政権の最大の課題の一つだ。

ただ、石破政権の関税措置に関する交渉に「期待している」と答えた人は、「大いに」(8.2%)と「ある程度」(31.8%)をあわせて40.0%。
「期待していない」人は、「あまり」(39.4%)と「まったく」(19.3%)をあわせて58.7%だった。

一筋縄ではいかないトランプ政権との交渉。6割近くが期待しない中、石破首相が、いい意味で期待を裏切れるのか、まさに正念場だ。
石破首相にいつまで首相を続けてほしいか
石破首相にいつまで首相を続けてほしいかを聞いたところ、「すぐに交代してほしい」が20.9%、「夏の参院選まで」が37.9%、「年内」が22.4%、「できるだけ長く続けてほしい」が16.1%。石破首相にとって、厳しい結果となった。

自民党支持層を見ても、「すぐに交代」9.7%、「参院選まで」27.2%、「年内」31.0%、「できるだけ長く」27.4%。自民支持層でも、石破首相の長期政権を望む声は3割に満たなかった。
衆院の与党過半数割れ「よかった」61.7%
2024年10月の衆院選で、与党が過半数割れしたため、与党は、野党の協力を得ないと予算案や法案を成立させられない状況が続いている。

衆院で与党過半数割れとなったことについて、「よかった」と答えた人が61.7%、「よくなかった」は27.6%だった。
自公政権継続13.9%、自公+一部野党政権48.3%
さらに、今後の望ましい政権の枠組みについて聞くと、「自民・公明両党による政権の継続」は13.9%にとどまった。「自民・公明両党に野党の一部が加わった政権」が最も多く48.3%で、「現在の野党中心の政権に交代」は30.2%だった。

自民党支持層を見ると、「自公政権の継続」33.4%、「自公+野党の一部政権」56.7%、「現在の野党の政権」5.1%だった。
公明党支持層を見ても、24.6%、71.6%、3.8%。
与党支持層でも、政権の枠組みの変化を求める声が出ていることは注目される。
(フジテレビ報道局政治部 上席解説委員 三嶋 唯久)