新年度を迎え、子どもの「スマホデビュー」をどうするか悩んでいる人も多いのではないだろうか。広島で街の人に聞いたところ、中学入学時に、という声が多かった。

スマホデビューは年々早くなる?

30代女性は小学6年生の子どもからスマホをせがまれているという。

この記事の画像(6枚)

しかし、持たせるのは「中学校に行きだしてからかな」としたうえで、「親の管理が行き届かないと、延々とYouTubeを見るので心配」とちょっと不安そう。

一方、大学生の女性2人に、いつからスマホを持ち始めたか聞いたところ、「高校一年生」という答えが返ってきた。「年代的に高校生から持ち始める子が多かった」という。今の子どもがスマホを持ち始めるのに適当な時期を聞くと「小学生はスマホに依存してしまう恐れがあるから、まだ早いと思う」とスマホデビューが自分たちの時より早くなっていると感じているようだ。

子どもの居場所把握に必要

50代の女性は「中学生くらいだと、塾の帰りにお母さんを呼ぶとか、連絡網で必要かも」と語る。

だた、横にいた夫は、持っているのはスマホではなく、プリペイド携帯のみ。友人とのラインも妻のスマホを借りてやり取りしているという。妻のほうは、「子どもにスマホどころか、夫にスマホを持たせなきゃ」と笑う。

中学生と小学生の孫が3人いるという70代男性は「孫が中学生になったらスマホを持たせている」とし、「テレビ電話で顔を見ながら、誕生日には、『じいちゃんおめでとう』って言われるのが嬉しい。ちょっと小遣いやろうかなってなる」と目を細める。

取材した辰已麗アナウンサー(右)
取材した辰已麗アナウンサー(右)

また、50代の女性は、「自分が仕事をしてるので4人の子どもには居場所の把握のために、中学生からスマホを持たせている」とし、「親が払ってる分だから親の管理下で使わせているが、自分でアルバイトして自分で支払うようになったら、自分で好きなようにすればいい」と語る。

取材した辰已麗アナウンサーによると、「スマホは便利だからこそ不安もあるという保護者が多い印象を受けた」という。

中学入学で6割超

国の調査によると、スマホの「利用率」は、12歳の小学校卒業と中学入学のタイミングで一気に6割を超え、15歳の中学卒業、高校入学のタイミングで9割を超える。つまり「卒業・入学」が1つのきっかけになっているようだ。

また、スマホの利用には不安もあるということで、8割以上の家庭が何らかのルールを決めていて、一番多かったのは不適切なサイトへのアクセスをブロックする「フィルタリング」機能の利用だった。

子どものスマホデビューの時期について、連絡手段としての必要性と不適切な情報に触れさせない両面のバランスをいかにとるかに親たちが悩んでいることが浮き彫りになった。

(テレビ新広島) 

テレビ新広島
テレビ新広島

広島の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。