JR大分駅の駅ビルが開業して、16日で10周年を迎えた。
その中心となる商業施設の「アミュプラザおおいた」では2024年度の売上高が過去最高を記録。この10年の歩みを取材した。

運営会社が16日発表した「アミュプラザおおいた」の2024年度の売上高は、前年度と比べて103.4%の249億円。これは、241億円だった2018年度を上回り過去最高となった。

ジャンル別では雑貨が64億円、衣料品が56億円などとなっている。

過去最高の要因について、2024年度に福岡と大分で行われた国内最大規模の観光キャンペーンの影響や、ポイントを還元するアプリの効果などが大きかった。

また2024年度の入館者数は前年度と比べて99.4%の2152万人だった。

アミュプラザおおいた
アミュプラザおおいた
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2015年4月16日の開業日はオープン前から3000人の行列

飲食やファッションの店舗などが入り連日、大勢の人でにぎわっている「アミュプラザおおいた」。

開業からの入館者は、のべ2億1000万人を超えた。

営業が始まったのは今から10年前。

2015年4月16日に開業すると、初日はオープン前から3000人の行列ができたという。

当時は183店舗のうち119店舗が大分初出店。お目当ての店舗を訪れる客で埋め尽くされた。

オープンの日(2015年4月16日)
オープンの日(2015年4月16日)

アミュプラザの開業以来、店を構え続けているセレクトショップの「SHIPS」。
開業に合わせて福岡から異動してきた現在の店長・浦崎三成さんは、当時の熱狂ぶりを覚えていて次のように話す。

「最初の1、2週間は入店が途切れることなく盛り上がった印象。温泉のイメージが強かったので、そういった印象しかなかったが、ファッションがすごく好きなんだなというのは実感した」

セレクトショップ「SHIPS」(アミュプラザおおいた)
セレクトショップ「SHIPS」(アミュプラザおおいた)

一見、ライバルの出現に見えるアミュプラザの開業。駅前の商店街は当時から歓迎ムードだったという。

「大手のナショナルチェーンが郊外のショッピングセンターに張り付いて行って、街中からなくなったということで、そういったものを誘致してくれるという意味では非常に歓迎だった。我々の方から、例えば飲食店の比率をちょっと下げてくれないかとかいう要望はした」こう話すのは大分市中央町商店街振興組合の小林裕二理事長だ。

大分市中心部の中核施設として順調な営業を続けたアミュプラザおおいた。2019年には来館者が1億人を突破。

アミュプラザおおいた(2019年)
アミュプラザおおいた(2019年)

しかし翌年の2020年、開業以来最大の危機が訪れた。「新型コロナ」により緊急事態宣言が発令され、5周年となる2020年4月16日から1か月にわたり臨時休館となった。

営業再開後もフードコートでは客席の間隔を空けるなど、さまざまな感染症対策を強いられた。

こうした苦難も乗り越えて10周年を迎えたアミュプラザおおいた。その原動力となったのは地域の支えだという。

アミュプラザおおいた(2020年)
アミュプラザおおいた(2020年)

JR大分シティの松本淳也社長は「今日があるのは、本当に大分の皆様のお力添えのおかげ。本当にありがたい。(売り上げなどが)当初の開発をするときの想定から見ると、かなり上回っているような状況でなので、そういった意味では予想を超える皆様に支えていただけているのかなと思う」

開業から10年。次の10年やその先の未来も、アミュプラザおおいたは大分の街に、にぎわいを生み出してくれそうだ。

大分駅前
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テレビ大分
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