東京・清瀬市のスーパーマーケットで、女性が刃物で刺され死亡した。日曜の白昼に店内で一体何が起きていたのか。

110番通報直後、消防車や救急車が現場に…

現場近くにいた人:
サイレンとかパトカーの音がすごくて、何があったんだろうねって。みんなで外に出たら、目の前に(パトカーが)止まっていた。

常連客:
何事かなと。救急車も来てたし。

穏やかなはずの日曜のスーパーで事件は起きた。

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4月13日午前10時40分ごろ、東京・清瀬市のスーパー「西友 清瀬店」のトイレで、50代くらいの女性が男に刃物で刺される事件が発生した。「3階で女性が包丁で刺された。刺した人がいる」と客から110番通報があった。

事件のあったスーパーは、西武池袋線清瀬駅の目の前。近くには交番もあり、多くの人でにぎわう場所だが…。

現場近くにいた人:
どんどんパトカーが来て、(パトカーは)多分10台以上、覆面も来てたみたいなので。

防犯カメラの映像には、110番通報直後、消防車や救急車が次々に到着する様子が捉えられていた。

事件発生当時、現場近くにいた人は…。

現場近くにいた人:
その時は状況が分からなくて、「3階だ」って言っていたから、1階とかは誰も分からないまま歩いていた人が多かったんだと思う。出て行ったらブルーシートが救急車のところにかかっていて。(救急車のドアが)閉まったので、ケガした人がいたんだねって。

女性は脇腹や右腕など複数箇所を刺され3階の女子トイレで倒れていて、病院に運ばれたがその後死亡が確認された。事件直後の店内では、買い物客の傍らで現場検証が行われ、物々しい雰囲気だったという。

警視庁は、女性の夫とみられる、自称・兼沢孝行容疑者(58)を殺人未遂の現行犯で逮捕。兼沢容疑者は、「口論になって刺してしまったことは間違いありません。金銭トラブルがあって刺した。包丁は店内で購入した」と容疑を認めている。一緒にスーパーに来店したものの、金銭をめぐる口論になり刺したという。

トイレは“死角”「怒りが最優先され犯行に至った可能性」

常連客:
3階は100円ショップとか日用品的なキッチン用品とか文房具とか。キッチン用品が売られているので包丁とかも売られています。

女性が刺されたスーパーの3階にエスカレーターで上がると、目の前にキッチン用品売り場があり、そこで包丁が売られているという。さらに、女性が刺されたとみられるトイレについては…。

常連客:
両脇にトイレが個室があるような普通のタイプです。

――個室は4つぐらい?
常連客:
そうですね。目隠しというか、トイレなので、売り場から見えにくくなっているので、犯罪をする人には都合がいいかも。

3階のレジの奥にあるトイレは売り場から見えにくい上、商品棚が置かれており、死角になっていたという。

白昼堂々、スーパーで刃物を購入して女性を殺害した兼沢容疑者。元埼玉県警捜査一課警部補の佐々木成三氏は、次のように指摘する。

佐々木成三氏:
凶器を持たずに店舗に来ているということに関しては、(凶器)を現場で手に入れて犯行に至ったと。殺害というのはもしかすると突発的な犯行なのかもしれませんが、恨みとかそういったものはずっと2人の間の中にはあったのかもしれないですね。
トイレにおいては死角も多いという中においては、人がいなかった場合というのはトイレは密室になってしまう。特に今回は白昼堂々の犯行です。
犯行においてはかなり感情的になって自分が捕まらないかとかそういったものは全く考えずに、怒りだけが最優先されて犯行に至った可能性があるのかなというふうには感じます。
刃物を持っている場合はまず間合いが必要になってくるので、刃物を持った人間とはまず対峙しない、逃げるということ。いかに多くの人に助けを求められるのかということも大切だと思いますね。
(「Mr.サンデー」4月13日放送より)