北海道日本ハムファイターズは4月11日、延長12回ツーアウトから代打・郡司裕也選手(27)の第1号2ランで今季初サヨナラ勝利、4連勝を飾った。

勝利後、球場やテレビ放送で流される“ハイライト”。文字通り試合のハイライトシーンを伝えるVTRだが、そのVTR内に入ってこなかった影のヒーローたちがいるのをご存じだろうか。

そのヒーローたちを紹介する。

12回ウラツーアウトから盗塁を決めた松本剛選手
12回ウラツーアウトから盗塁を決めた松本剛選手
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新庄剛志監督「勇気いりますよ、あれは。あれがデカかった」

0対0で迎えた延長12回ウラ、ツーアウトランナー無し。

万波中正選手(25)がフォアボールを選ぶと新庄剛志監督(53)は代走・松本剛選手(31)の名前を告げた。

アウトになれば試合終了の場面、松本選手は打者・郡司選手の気持ちを察し、早いカウントから仕掛ける。

初球フォークボールのあとの2球目、キャッチャー古賀悠斗選手(25)の送球は良かったものの、それを松本選手の足が上回った。

これには新庄監督も「勇気いりますよ、あれは。あれがデカかった」と大絶賛。

松本選手が2塁に行ったことで、西武外野陣は極端な前進守備を敷くことになり、郡司選手が打撃に集中できるシチュエーションを作り出した。

元首位打者ながら今季11試合中、出場は6試合(11日試合前時点)打率.150と苦しむ選手会長。

2023年9月のヒーローインタビューでは「打てずに負けた時、僕も誹謗中傷が来るので、できれば激励に変えていただいて。皆さまの声援が本当に力に変わります。一言一言、真摯に受け止めて頑張りますので、残り全試合、たくさんの応援をよろしくお願いします」と異例の訴えをするなど、“チームのことを誰よりも考える”松本選手がサヨナラを呼び込むプレーを見せた。

勝利を呼び込む、田中正義、池田隆英、河野竜生、杉浦稔大の0封リレー

今季初のサヨナラ勝利を呼び込んだのは、先発・山崎福也投手(32)の8回2安打無失点の好投が光っていたのは間違いない。

ただ9回以降の田中正義投手(30)の1回無安打無失点2奪三振、池田隆英投手(30)の1回1安打無失点1奪三振、河野竜生投手(26)の1回1安打無失点1奪三振、杉浦稔大投手(33)の1回無安打無失点2奪三振と、山崎投手の後を繋いだ投手の0封リレーも忘れないでほしい。

中継ぎ投手はなかなか陽の光が当たらないセクション。“抑えて当たり前”という重圧の中、マウンドに立った時に最高の状態にするため、ゲーム展開を読みながらブルペンで肩を作るのは至難の業だ。

彼らの活躍があったからこそ勝利がある。

ファイターズの開幕ダッシュ、4連勝の影には“ハイライトに入らないヒーローたち”の支えがあった。

12回表に三者凡退に抑えた杉浦稔大投手
12回表に三者凡退に抑えた杉浦稔大投手
北海道文化放送
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