いよいよ開幕まで3日に迫った大阪・関西万博。
ブースの出展や制作に携わる富山県出身者もおり、富山とも様々な関わりがあります。
9日には内覧会が開かれ、見どころを取材してきました。

9日に開かれたメディア向けの内覧会。
*リポート
「会場の中に入りました。ミャクミャクがお出迎えしてくれています。そして目の前には今回の万博のシンボル”大屋根リング”です。高さはおよそ20m、見上げると首が痛くなるほど高いですね。圧巻のスケールです」

世界最大の木造建築物としてギネスに認定された大屋根リング。
全長はおよそ2km。

リングの中に世界各国のパビリオン(=展示館)がところ狭しと並び、およそ160の国と地域の文化や最新の技術に触れることができます。
高さ9m以上の巨大スクリーンが出迎えるアメリカ館。

計画が進む月面開発プロジェクトを体感できる演出もありました。
1970年の大阪万博で話題となった「月の石」の展示もあり、アメリカのスケールの大きさを感じました。
*ライトアップ点灯式
「オランダパビリオン来てや~」

砺波市と(リッセ市が)チューリップを通して姉妹都市でつながるオランダのパビリオン。
国土の4分の1が海面より低く、水と共に歩んできた歴史を学ぶことができます。
*リポート
「よく見ると子どもの背の高さのところにミッフィーの絵本が置いてあります」
館内ではオランダの絵本作家ディック・ブルーナさんの絵本に登場するミッフィーが子どもたちにも分かりやすくガイドをしてくれます。
そして、オランダならではの食文化も...!

現地ではしっぽを掴みそのまま口へ運ぶというニシンの塩漬けです。
*リポート
「肉厚っ!塩が効いて旨味がぎゅっと凝縮されてます」
こちらはコーヒーで温めて食べるストロープワッフルです。
*リポート
「しっとり柔らかくてキャラメルやシナモンの香りが心地よく鼻から抜けていきます」

一部、建設の遅れが心配されている海外パビリオン。
そのなか、インドネシア、イタリア、フィリピンと3つの国のパビリオンの設計と施工を、滑川市に本社がある設計事務所(ATA)が担い、工期を4割ほど短縮させました。

その技術をめぐり、10カ国以上から引き合いがあったそうです。
そして、今回の万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。

大阪府が企業や大学と手がける「大阪ヘルスケアパビリオン」では、自分の健康データを簡単に測定できます。
まるでプリントシール機のようなブースに入ると...。
「3、2、1、ピロン。髪ランクの測定が完了しました」
*リポート
「パサつきって字幕に表示されました」
このほか、目や脳、筋肉や骨などの健診をすませると...。
「あなたのカラダ測定年齢は25歳です」
*リポート
「私27歳なので2歳若い、嬉しい」
空飛ぶクルマに乗って25年後の大阪へ向かうと「未来のじぶん」に会うことができました。

*リポート
「これが今の私です。ちょっと顔がふっくらしましたね。25年後の私です、52歳」
このほか、脂の量や霜降りを自由に選び、家で肉を作ることができるようになる培養肉や人間洗濯機など、未来の機能を備えた展示がたくさんありました。
そして、万博会場の中央に位置するのが...。
8人のプロデューサーが「いのち」について考えた「シグネチャーパビリオン」。
そのうちの1つを富山県南砺市出身のアニメーション監督・河森正治さんが手がけました。

見どころは立体音響を駆使した「ANIMA!」。
映像や自分の動きにあわせ床が振動し、生き物たちとオーケストラを奏でる体験型の空間です。

*リポート
「魚が飛び出しました」
このほか、VR技術を使って生命の誕生や食物連鎖などについて考える映像体験ができます。
*リポート
「ものすごい没入感でした。色んな生き物の命をいただいて私たちは人間として生き物として生きていると改めて感じる時間でした。なかなかこれ、言葉で表現するのが難しいです」
*富山県南砺市出身アニメーション監督 河森正治さん
「頭のネジを外して色んな生き物と自分たちが合体変形を繰り返してつながっていると少しでも味わってもらえたら」
10月までに開かれる大阪・関西万博、県関係では、6月6日に高岡市金屋町に伝わる民謡「弥栄節(やがえふ)」の保存会が踊りを披露するほか、6月27日から富山県が3日間出展し、富山の「寿司」をフックに立山連峰などの自然や伝統工芸などを国内外にPRします。
また、7月28日~31日には南砺市の井波彫刻が石川県小松の九谷焼とコラボし作品が展示されます。
大阪・関西万博は今月13日から10月13日までの184日間、開催されます。