トランプ関税が世界中を混乱に陥れているなか、トランプ大統領が中国に34%の追加関税を課すことを宣言。既に20%かけているため合計54%になる試算で、iPhoneは部品の大部分が中国で組み立てられていることもあり、アメリカでの「iPhone16 Pro Max」の販売価格が現在の約24万円から約33万円に高騰する可能性も出てきた。

アメリカの中国に対する関税が54%に!?

日本時間8日午前0時頃、スーツ姿で待ち構えるドジャースのメンバーの前に現れたのは、アメリカのトランプ大統領。

大谷翔平(左)とトランプ大統領(右)
大谷翔平(左)とトランプ大統領(右)
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2024年シーズン、4年ぶりにワールドシリーズを制覇した彼らをホワイトハウスに招待したのだ。

しかし、選手らに見せた笑顔の一方で、トランプ大統領はある国に対し、脅しともとれる新たな関税を課す考えを示唆した。これにより、iPhoneの価格が跳ね上がる可能性が出てきた。

トランプ大統領が先週、貿易相手の国や地域に示した追徴関税のリスト筆頭に名前があったのが中国。

トランプ大統領(4日):
我々は(中国に対し)34%の相互関税を請求するつもりだ。

アメリカは中国に対し、既に20%の関税をかけているため、合計54%になる。

一方の中国は、対抗措置として10日からアメリカ製品に34%の追加関税を課すことを表明した。

アメリカで「iPhone16 Pro Max」33万円になる可能性

こうしたつばぜり合いに伴って注目されているのが、iPhoneの価格。

アップル社のiPhoneの大部分は中国で組み立てられているため、アメリカに輸出された製品には54%の関税(追加関税+相互関税)がかかることになる。

一部の海外メディアは、この関税にかかるコストをiPhoneの販売価格に転嫁する場合、43%値上げする必要があるとしている。

仮にそうなった場合、現在アメリカで約12万円で販売されている最新のiPhone16は、約17万円になる。

最上位モデルの「iPhone16 Pro Max」は、現在の約24万円から約33万円に値上がりする可能性がある。

こうした中、トランプ大統領は中国に更なる追加関税を課す考えを明らかにした。

トランプ大統領:
中国が8日までに34%の追加関税を撤回しない場合、9日から50%の追加関税を課す。

アメリカに渡る中国製品に課される関税は、単純計算で104%に跳ね上がる。もしそうなれば、アメリカでのiPhone販売価格は更に高騰する可能性がある。

日本での販売価格は?

気になるのは、日本で売られるiPhoneの価格。

フジテレビの智田裕一解説副委員長は「Appleがアメリカだけでなくグローバルな価格体系の変更を余儀なくされれば、日本の販売価格も見直されてくる可能性はあるといえます。地域や為替による価格調整の影響が日本国内の商品にも波及して値上げなどにつながっていくことになるのか、関税強化後のAppleの戦略を注意深く見ていく必要がありそうです」と指摘した。

トランプ大統領のコメントを受け、中国側は「最後まで付き合う」として引かない構えを示している。
(「イット!」 4月8日放送)

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