天皇皇后両陛下は、戦後80年の節目にあたる慰霊の旅をスタートさせた。
最初の訪問地は、太平洋戦争の激戦地・硫黄島。
先ほど戦没者の慰霊碑を訪問された。

戦後80年の節目に両陛下の「慰霊の旅」始まる

雨の中、天皇皇后両陛下が花を手向けられているのは、小笠原諸島の硫黄島にある慰霊碑。戦後80年にあたる2025年、大戦の象徴的な地域を両陛下が巡られる慰霊の旅が始まった。

午後1時過ぎ、小笠原諸島の硫黄島に到着された両陛下は、小雨が降り時折強い風が吹く中 、出迎えた小笠原村の村長などとあいさつを交わされた。

皇室が硫黄島を訪問されるのは、1994年の上皇ご夫妻以来、約30年ぶりで、両陛下の訪問は初めてとなる。

日米双方約3万人が命を落とした硫黄島で祈りをささげられる

太平洋戦争の末期、火山活動が盛んなこの島で1カ月余りにわたって繰り広げられたのが、「人間の耐久試験」と呼ばれた厳しい持久戦だった。

猛烈な暑さと渇きの中で続いた激しい地上戦により、日米双方約3万人が命を落とした。

7日、両陛下は島内にある慰霊碑など3カ所を訪問され、それぞれの場所で花を手向けるほか、戦いの中、深刻な水不足に渇きを訴えながら亡くなった人たちに水をささげられた。

天皇陛下は戦後80年の節目を迎えるにあたり、「戦後80年という節目を迎え、各地で亡くなられた方々や苦難の道を歩まれた方々にあらためて心を寄せていきたいと思っております」と、思いを明かされていた。

両陛下は2025年、沖縄や広島、長崎にも足を運んで、戦没者に祈りをささげ、戦争の記憶を受け継ぐ慰霊の旅を続けられる。
（「イット!」4月7日放送より）