悪質な窃盗犯罪の瞬間を、各地の防犯カメラがとらえていた!
その驚きの手口とは…。

「カバンばっかり見ていた」

これは山梨県甲斐市の住宅に設置された防犯カメラの映像。
70代の女性と娘が車で帰宅。
すると、ひとりの男が近づく。

男:
道を聞きたいんですけど、南アルプス(市)ってどうやって行けばいいですか

娘:
そこを真っすぐ行って信号機が見えますので

男:
ここを真っすぐですか

道を尋ね、そのまま立ち去るかと思いきや…

男:
もう一ついいですか、甲府ってどうやって行くんですか

今度は、方向が異なる甲府市への道を尋ね始めた。不審に思った娘は…

娘:
携帯持っていないの?

男:
携帯水没しちゃって、壊れちゃったんですよ。

娘:
じゃあ気をつけて行ってください。ちょっと忙しいからすみません

会話を切り上げ、家の中に入ろうとした次の瞬間…

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母(被害者):
きゃー!

娘:
どうしたの?どうしたの?

母(被害者):
ひったくられた。110番

母親が持っていたバッグをいきなり奪うと、そのまま逃走。

母親は、倒れたまま動けなくなってしまった。

母(被害者):
その瞬間はもう何がなんだか分からない。頭が真っ白で。 体中が痛くて歩けなかったです。

バッグや中に入っていた現金など、被害額は合計11万3000円相当だというが…

なぜ、この親子が、帰宅のタイミングで狙われたのか? 実は…

母:
日にちが10日だから、「あっ」と。どこかで誰かの指示で来たなと思って

娘:
話をしているときも、カバンばっかり見ているんですよ。視線が

親子は、過去には仕事上、毎月10日に銀行へ行くことが多かったという。

元埼玉県警捜査一課・佐々木成三氏:
(被害者が)お金を引き出す日だということも知っていて、バッグを奪うということを常に狙っていた可能性はあるんじゃないか。

3月25日までに、警察は強盗致傷の疑いで、群馬県に住む26歳の実行役と、運転役とみられる19歳の男を逮捕している。

カメラが捉えた謎の“ワゴン車泥棒”…空白の1時間半に何が?

3月26日、建造物侵入と窃盗の疑いで逮捕された、河原井勝容疑者(52)。
その犯行は、あまりにも謎だらけだった。

現場は、札幌市にある自動車販売店。

店長:
朝来たら、このガラスが全部割れてて、もうパリパリになってて…

これは、店に設置された防犯カメラの映像。

3月26日午前1時半ごろ、センサーライトが点灯すると、辺りを警戒する男の姿が…顔が見えないようにか、フードを目深にかぶり直す。
その約30分後…男が突然!センサーライトを無理やり引きちぎった。

その後 ガラスを割り、店内に侵入。
約15分後、外に出てきた男は、辺りをウロウロ。

そして、店舗から盗んだ車のリモートキーで、ワゴン車を解錠すると、このままワゴン車を盗むのかと思いきや…なぜか、歩いて出ていってしまった。

約1時間半後…男が、再び現れた!
よく見ると、黒い何かを抱えている。

すると、今度はワゴン車を盗み、走り去った。

男は空白の1時間半に何をしていたのか?

実は、自動車販売店から約800m離れた場所で…

ディレクター:
そば店で何者かがガラスを割って侵入し、パソコンなどを盗む事件が発生しました。

河原井容疑者は、そば店で発生した窃盗事件への関与もほのめかしているという。

なぜ車を盗まず、歩いて移動しパソコンを盗んでからわざわざ戻ってきたのか?

さらに、その後の足取りを追跡すると不可解な行動が…犯行の10分後、現場から700mほど離れた防犯カメラに、盗まれたワゴン車とみられる車が走り去る様子が映っていた。そして…

デイレクター:
盗まれたワゴン車は自動車販売店から近い、こちらの会社の敷地内に放置されていた。

車が放置されていた会社の人​:
近くの車屋さんから車両が盗まれたと聞いて、「あっ 盗難車だったんだ」って。こんな短い距離で捨てるっていうのも、ちょっと不自然だった。

盗み出した車を15分ほど乗り回し、700m程しか離れていない場所に放置…その後、付近の防犯カメラには、容疑者とみられる人物が何も持たずに歩く様子が捉えられていた。

調べに対し、河原井容疑者は…「足として車を使いたかった。」

この男、一体何がしたかったのか…

防犯サイレン響く中…なぜ?カメラが捉えた“チェーンソー泥棒”

これは神戸市にある、造園会社に設置された防犯カメラ映像。

3月23日、午前3時半ごろ、会社の倉庫に現れたのは、フードを被った怪しげな人物。

扉にかかる鎖を壊し中へ入ると…何やら、大きな機器を持ち出した。

しばらくすると、再び現れた男は、また中へ…
すると、犯用のサイレンが激しく鳴り響いた!

が、男は動じる様子を全く見せない。

犯行およそ10分、男は3度にわたり、窃盗を繰り返した。

盗まれたのは、業務用の「チェーンソー」。
そして、枝葉をきれいに整える「トリマー」や「バリカン」と呼ばれるプロ仕様の機器だった。

合同会社神戸みなと園芸社・黒田豊社長:
バリカン全部ですね。エンジン製のやつと電動式の最新のやつとか。ここはチェーンソーを置いていたんですけど、全部いかれましたね。

被害総額は約50万円。

犯人はいったいなぜ、防犯サイレンにひるまず犯行に及んだのか?

実は約1時間半前、防犯カメラには、サイレンの音に驚き、何もとらずに立ち去る男の姿が捉えられていた。この時…

合同会社神戸みなと園芸社・黒田豊社長:
全ての電源を切って、セキュリティーを切ったつもりになって、おそらく侵入しているんですよね。

実際、倉庫の周りでは、複数の電源コードが切断されていた。

首尾よく盗みに入ったつもりが想定外のサイレンが鳴り、驚いたのだろうか…。
しかし、その約1時間半後、今度は防犯サイレンにひるむことなく犯行に及んだ、そのワケは…

合同会社神戸みなと園芸社・黒田豊社長:
(おそらく)どこか近所で待機している。それで警察も来ないしというのを確認して、改めて落ち着いて入ってきたんじゃないか

神戸市の造園会社から盗まれた、50万円相当の造園機器。なぜ造園機器を盗み出すことにこだわったのか。

藤原農機 栗栖COO:
盗品を転売するというようなケースが、多数弊社にも報告が上がっておりますね。

日本最大級の農機具通販サイト「アグリズ」によると、最近は、プロ仕様の機器の盗難が増えているという。

藤原農機 栗栖COO:
プロ用になると、(新品は)高いもので30万円を超えるようなものも存在していますね。(中古品の)値崩れもしにくくて、転売価値も高いというものが非常に多くありますね。

会社は警察に被害届を提出しているというが…

合同会社神戸みなと園芸社・黒田豊社長:
セキュリティーを切断してまでって、ハリウッドの映画みたいじゃないですか。みんなで防犯意識高めてセキュリティーを強化して、悪い気を起こさせないようにしないといけない
(「Mr.サンデー」3月30日放送より)