福井県池田町の観光交流施設に3月末、子供向けのアスレチックが登場した。2023年に冠山峠道路が開通したことで町を訪れる観光客は大幅に増えているが滞在時間が短く、“稼ぐ観光”へのシフトを目指すための試みだ。

化石モチーフの8つのアクティビティ
新たなアスレチック体験「IKEDA DINOSAUR ADVENTURE」は、4月でオープンから1年を迎える観光交流施設「道のオアシス フォーシーズンテラス」に期間限定で設置された。
日本最大級の森林アドベンチャーパーク「ツリーピクニックアドベンチャーいけだ」を運営する第三セクター「まちUPいけだ」が、県観光連盟の補助金を活用し約900万円で開発。面積の9割を森林が占める池田町ならではの魅力を発信しようと、スギなどの町産木材がふんだんに使われている。
フクイラプトルの化石をイメージしたコースをくぐり抜け、ネット遊具やボルダリングなど8つのアクティビティを楽しみながらゴールを目指す。
子供たちは「網が揺れる感じと落ちそうになるのが楽しかった」「楽しかったけれど怖かった」「怖いところはヒヤヒヤしたけれど簡単なところは簡単」などと話し、それぞれ楽しんでいた。

設置場所を変え町の魅力をPR
このアスレチックは、半日で組み立てられる移動式。今後は町の内外で設置場所を変えながら、スタッフとのコミュニケーションを通して町の魅力を発信していく。
池田町は「冠山峠道路」の開通で岐阜とのアクセスが良くなり、「道のオアシス」がオープンしたことで観光客は2倍に増加したが、滞在時間の短さが課題となっている。
まちUPいけだ・山田高裕ゼネラルマネージャー:
「多くの観光客に来てもらえているが、池田町の滞在時間が伸びていかない課題があった。道のオアシスに体験アトラクションを置くことで滞在時間を伸ばし、スタッフとコミュニケーションをとる中で池田町の魅力を知ってもらい周遊してほしい」
中部圏とのアクセスが向上し観光客からの関心が高まるいま、森林資源を活用したアトラクションで滞在時間を伸ばし“稼ぐ観光”を目指す。

滞在時間を延ばし“稼ぐ観光”へ
山田ゼネラルマネージャーは「ツリーピクニックアドベンチャーで培った経験やノウハウがあるので、福井が持つ一番のブランド・恐竜と体験アトラクションという子供たちがワクワクするコンテンツを結び付けることで、ここにしかない体験ができる。来た人に池田町、福井県が面白いと言ってもらえるように頑張りたい」と意気込んでいる。
「IKEDA DINOSAUR ADVENTURE」は4月6日まで池田町の道のオアシスに、以降は場所を変えて設置される。
※利用は身長110センチ以上の5歳以上から。(子供のみ)
ハーネスとヘルメットの着用が必要で、利用料金は1000円。
