勝利への欲を取り戻した坂本
シーズン前半「連覇にこだわらない」ことを意識し、試合の内容にフォーカスをあてると口にしていた坂本。
しかし、GPファイナルで連覇を逃したことで、目標設定の大切さに気づいたという。

全日本から一夜明けて話を聞いたときに坂本は、「ファイナルは明確な目標を立てずに、特に2連覇を掲げずにあやふやな状態でいってしまったこともあり、そこまで覇気がなかったとあとから映像を見て思いました。『戦うぞ』という気持ちとか、『自分に勝ちに行く』は大事だとファイナルを経て気づくことができた」と、気持ちを新たにし奮起していた。
こうして再び勝利への欲を取り戻した坂本は、世界選手権へ向けもう一段階ギアをあげる。

さらに、坂本は自身の武器に自信がついてきたとも語る。
「ジュニアの頃はジャンプが大好きで、ジャンプだけが取りえで、極めて極めて…。シニアで戦うようになってそれだけじゃ足りないと気づいてから表現の部分を、脳が100%ジャンプだったのを、分散させるようにした。ジャンプだけじゃなくて、スケーティングもだんだん自分の武器になってきていると感じる」

それは今シーズンのフリー『シカゴ』だけでなく、ここ最近フリーの振付をしている元アイスダンスのマリー=フランス・デュブレイユさんからの刺激を受けているという。