3月9日に「名古屋ウィメンズマラソン」が行われますが、レースでは、ランナーを先導する白バイ隊員が安全を守っています。2025年の大会を任されたのは、日本一のタイトルを持つ凄腕の女性警察官です。
■白バイで全国No.1に輝く…2年連続で任された愛知県警の女性警察官
先導役の白バイは、先頭集団を導き、沿道からの飛び出しにも目を配ってレースの安全を守ります。
2025年の大会を任されたのは、愛知県警第一交通機動隊の杉木香穂巡査部長(27)です。白バイ歴5年で、2年連続の大役を務めますが、自信となる出来事がありました。

杉木巡査部長:
個人総合の部で1位ということで、賞状と盾になります。総合優勝は(愛知県警では)初めてになります。
2024年10月に茨城県で開かれた「全国白バイ安全運転競技大会」。

全国の警察から高い技術を持つ隊員が集まる中、個人総合・女性の部で見事に優勝し、愛知県警初の快挙となりました。そんな杉木巡査部長の凄さとは…。
杉木巡査部長:
自分と白バイの動きを合わせることを意識して。合わないと挙動が、変な動きが出てしまうんですけども、そういうのを見逃さずに、訓練の時から出ないように走るようにしていました。
しかし、挫折もありました。2023年の同じ大会では、転倒してしまい、39人中25位の結果に終わっていました。

杉木巡査部長:
自分の気持ちが前に行き過ぎてしまって、白バイを気持ちよく走らせてあげられてなかったという反省点がありまして。
■ランナーとの距離は「20メートル」挫折から得た経験で安全を守る
挫折を経験してから心がけたのが「平常心」です。大会の12日前の2月25日、本番さながらの模擬ランナーを走らせての練習に臨みました。

ランナーと白バイとの間隔は「20メートル」。これは、ランナーが白バイと被らず、テレビ画面にしっかりと映るための距離です。
バックミラーにペンで引いた横線にランナーが収まるよう走ることで、その距離を保ちます。

杉木巡査部長:
この枠内からはみ出しすぎたら選手が近くなっているし。20メートルの間隔を保てるように、このラインを基準に走る。
特にこだわるのは、スタート直後だといいます。杉木巡査部長は、納得がいくまで練習しました。
杉木巡査部長:
最初のスタート、当日は何十人・何百人がガーって来るので、そういう中で合わせるのは難しいので。

全国1位の運転技術で、レースを守ります。

杉木巡査部長:
転倒してから気付いたんですけども、平常心を持って落ち着いていくことがとても大事だなと思っているので。どんなことにも対応して、去年よりもより安全に、最後まで務められたらなと思います。
(東海テレビ)