熊本市にある児童養護施設の職員による入所児童への虐待問題について、3月5日の熊本県議会でも質疑が行われ、熊本県は県が所管する施設でも児童虐待が疑われる事案が発生していることを明らかにした。
2023年度に熊本県所管の施設で虐待4件
この問題は3月4日の熊本市議会・一般質問で市民連合の村上博市議が明らかにしたもので、熊本市にある児童養護施設で当時職員だった男性が、入所する女子児童に対して、体を触るなど性的虐待を行ったとされている。

3月5日の熊本県議会・代表質問で立憲民主連合の岩田智子県議が「熊本市だけの問題ではなく、県内どこでも起こりうる」と指摘し、熊本県の所管施設での対応を質した。

質問を受け、下山薫健康福祉部長は「熊本市の所管施設だけでなく、県が所管する施設でも入所児童に対する虐待が疑われる事案が発生しています」と明らかにした。

熊本県によると、2023年度、熊本県が所管する児童養護施設などでの虐待は4件。被害に遭ったのは小学生から高校生までの男女11人に上り、身体的虐待や心理的虐待、性的虐待が含まれているという。

熊本県は虐待が認められた場合、関係者の処分や職員の研修など、施設へ再発防止を求めるとともに、被害児童の心のケアに努めるとしている。
(テレビ熊本)