発生から8日目を迎えた3月5日、未明からみぞれのような雪が降っている岩手県大船渡市。
山火事の現場を見ると、山頂付近に赤い炎のようなものを確認することができます。

2月26日の山林火災発生以降、はじめてまとまった雨や雪が降りそうです。

5日午前6時時点で発表された延焼部分は、市の面積の9パーセントにあたる2900ヘクタールに達しているとのことです。

4日午後5時頃 大船渡市の会見:
17時現在、鎮圧には至っておりません。南北に拡大しているということが報告されています。

避難所では、災害時の感染症拡大を防ぐ、岩手県の医療支援チーム「ICAT(アイキャット)」が4日から活動を開始。

医師や看護師などが3つの班にわかれ、換気や消毒の状況など、避難所の感染症対策を確認しました。

ICATメンバー・岩手医科大学 長島広相医師:
難しい指導をするとご負担をおかけするのでバランスを考えながら。ただ、感染症が起きてからでは手遅れなので、なるべく少しでもリスクを下げたいと考えています。

さらに、大船渡市から約80km離れた岩手県宮古市でも、新たに山林火災が発生。通報から約2時間弱で消し止められました。

大船渡市で5日未明から降っているみぞれ。
大船渡市では、4日まで15日連続で乾燥注意報が出されていましたが、今回の雨雪はまとまったものとなる可能性があり、予報では降り始めからの総雨量は約50mmとされています。
住民からは期待の声が聞かれました。
岩手・大船渡市の住人:
(雨を)待ち望んでいる。
火が広範囲になっているのでヘリコプターだけでは間に合わない。雨に消してもらうしかない。
天達気象予報士解説 今回の雨雪で鎮火となるのか?
「めざまし8」スタジオでは、天達武史気象防災キャスターが、この雨雪が岩手・大船渡市にどれくらい降るのかを解説しました。

MC谷原章介:
鎮火につながってくるといいですね。
天達武史気象防災キャスター:
はい、今回雪から雨に変わってくるので、期待できると思います。

5日午前6時時点では、焼失面積2900ヘクタール、1人が死亡、住宅84棟に被害が出ている岩手・大船渡市。
防災の専門家である、元東京消防庁・麻布消防署長 坂口隆夫氏に話を聞きました。

――雪による影響は?
元東京消防庁 坂口隆夫氏:
雨と同等もしくはそれに近い消火効果がある。ヘリによる消火は夜間ではできないため、夜の雨、雪は火災の鎮圧に非常に良い条件。乾燥状態が火災の原因であれば雪が降ることで延焼を防ぎ下火になっていく可能性もある。

天達武史気象防災キャスター:
恐らく、かなり下火になってくるのではとみています。というのも、すでに雪や雨が降り出している状況で、雪って言うと、鎮火するのに効果があるのかなと思うかもしれませんが、今回降る雪は水分をたくさん含んでいますので、期待できると思います。

午前中は雪として降る可能性もあって、これが午後になると段々雨に変わってくるんですね。
火が消えるには非常にいい状態になります。
MC谷原章介:
雨量としてはどれくらい?

天達武史気象防災キャスター:
雨量としては、予想雨量で50mmと出ていたんですけど、結構まとまった雨量になります。さらに夕方になると雪が雨になり、大船渡はホントにカラカラ状態が続いていたので、2カ月ぶり58日ぶりの10mm以上の降水量となりますので、乾燥状態はようやく解消となりそうですね。
(めざまし8 3月5日放送)