今月16日に投開票が行われる千葉県知事選挙。 立候補者が選挙区ではない兵庫県で街頭演説を行うなど、波紋が広がっている。

■動画で見る「『千葉県知事選』兵庫県で演説『千葉県民に訴えるなんて言ってない』」https://youtu.be/Ay20GR6xLkQ

千葉県知事選挙の立候補者
千葉県知事選挙の立候補者
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■「千葉県知事選挙」に立候補しているNHK党立花党首の姿が尼崎に

兵庫県尼崎市のJR尼崎駅前には3日、多くの聴衆が集まっていた。

その視線の先にいたのは「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏(57)だ。

今月16日に投開票が実施される、千葉県知事選に立候補している立花党首。

県知事選には4人が立候補しているが、立花党首の姿は、なぜか兵庫県にあった。

■「帰れ!」立花党首に抗議する人も 演説では「千葉」にほとんど触れず

立花党首が演説をしようとすると、「帰れ」と抗議する人たちの姿も。

抗議する人:千葉に帰れ

NHK党・立花党首:なんで千葉、帰らなあかんねん、理由を言え、俺が帰らなあかん理由を!

演説では、千葉県についても知事選についても語る場面はほとんど見られない。

抗議する人:千葉県民はおらんねん、ここに!

NHK党・立花党首:千葉県民のことはおいといてさ。俺はそもそも千葉県民のために訴えるなんて、最初から言ってないよ。話しようかちょっと。『千葉ディズニーランド』。東京ディズニーランドは千葉県にあります、いいですか。

聴衆と口論のような状態に
聴衆と口論のような状態に

■千葉県知事選挙立候補で「なぜ兵庫県に?」聞いてみると

さらに、「選挙妨害をされた」と立花党首が聴衆を撮影し、警察に通報するなど、知事選とは関係のない応酬が続く。

抗議する人がいる一方で、支持者との写真撮影に応じる場面もあった。

一体、何が目的なのか、直接、話を聞いてみた。

■「選挙に出ないとテレビでしゃべれない それで300万円の供託金払った」

(Q.千葉県知事選を兵庫県で戦うのはなぜ?)

NHK党・立花党首:テレビが僕のことをやっと取材に来てくれて。これ初めてですよ。やっぱり選挙に出ないと、テレビでしゃべれないので、それで300万円の供託金を払った。

NHK党・立花党首:僕自身は兵庫県の問題がいまだにくすぶっていると、特に毎日毎日、僕の映像とかを使って関西テレビさんも放送してくれてるじゃないですか。だから反論させて欲しいんですけど、反論させてもらえないので、街頭でやらせていただいている。

■「区域外で候補者が選挙運動を行うことを禁止する規定」なし

(Q.千葉県の知事選挙ですよね?)

NHK党・立花党首:それは法律で決められてることなんで、別に千葉県の選挙は千葉県でやらなきゃといけない法律はないし、むしろ反論する機会がこの選挙、千葉に出る以外になかった。

 総務省によると、公職選挙法では一部の規制を除き、区域外で候補者が選挙運動を行うことを禁止する規定はないという。

(Q.自分の選挙活動していくために300万を払って出ている?)

NHK党・立花党首:選挙運動という形にして、自分の訴えを有権者の皆さんに、テレビとこういう街頭、YouTubeで聞いていただいている。選挙に出て政権放送、テレビ出られるでしょ。そういうところでテレビに出る権利を買って、訴えている。

 千葉県知事選挙に立候補して、兵庫県で繰り広げる主張。

選挙の在り方に波紋を広げている。

■専門家「選挙管理のシステムを破壊している」と指摘も

NHK党・立花党首による異例の選挙活動について、選挙制度に詳しい東北大学の河村和徳准教授は選挙管理のシステムを破壊している。千葉の選挙管理委員会が管理できない所で活動が行われている。(都道府県をまたいで)全国的に選挙を管理する『中央』の選挙管理委員会が必要ではないか」と指摘した。

現在の選挙についての法律が想定していなかった、選挙運動の形。

「抜け穴」ともとらえられる事態への対策を考える時期なのかもしれない。

(関西テレビ「newsランナー」2025年3月4日放送)

関西テレビ
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