末期がんや難病などの重い病気の患者を受け入れるホスピス型住宅「ReHOPE(リホープ)」が、2025年3月6日、名古屋市緑区にオープンします。不足が見込まれる「看取りの現場」の受け皿として期待されています。
■看護師らが常駐…末期がん患者ら対象に50部屋
緑区南大高に3月6日にオープンする新たな高齢者施設「ReHOPE大高」が3日、公開されました。ReHOPEには、「再び希望を」という想いが込められています。

ReHOPE大高はいわゆる「ホスピス型住宅」と呼ばれる施設で、末期がん患者のほか、ALSなどの難病患者を受け入れています。

人工呼吸器や痰の吸引器などの設備はもちろん、看護師と介護士が24時間常駐していて、医師による診察も月2回受けられます。
■酒やタバコも駄目ではない…「自宅のように自由に」
施設の最大の特徴は「自由度」です。部屋は全て個室で、医師と相談した上で、お酒やタバコはもちろん、犬や猫などペットと一時的に過ごすことも可能です。

ReHOPE大高の看護管理者 宇佐見美雪さん:
施設では、アルコールやタバコもダメにはしておりません。「飲んでいいの?本当に?」と不思議そうな顔をされながら、お酒を飲んで「おいし~!」っていうすてきな笑顔が印象的です。また頑張ろう、また生きていこうという思いにつながる。

高齢化が進む中、施設は不足しています。厚労省は以前、2040年に病院や在宅医療などおよそ49万人分の「看取りの現場」が不足すると指摘しました。
今、ReHOPE大高のような施設のニーズは高まっています。

ReHOPE大高の看護管理者 宇佐見美雪さん:
ご病気があるからといって、生活の場がなくて困っていらっしゃる方も多くみえると思います。そういった方たちの受け入れしながら、少しでも早くご自宅のように生活していただけることを支えていけたらなと思っております。
費用は、末期がんの後期高齢者の場合で、医療保険などの利用料・部屋代・食費を含めて月およそ20万円からです。
■他の施設と何が違う?医療体制や料金等に違い

ホスピス型住宅は、終末期のがん患者や一部の難病患者が対象で、医師は常駐しませんが看護師が24時間対応します。個室で面会や外出の制限もなく、生活の自由度が高いのが特徴です。
緩和ケア病棟は、看護師だけでなく医師も常駐し、医療体制が手厚いのが特徴です。場合によっては大部屋の可能性があります。
原則、要介護3以上が対象の特別養護老人ホームは、比較的安く利用できるのが特徴です。ただし、医師、看護師が常駐しているわけではなく、夜間の医療体制が薄いところが多くなっています。
(東海テレビ)