東京都 感染状況の警戒レベルは1段階引き下げ

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これまでにない発言で始まった今週のモニタリング会議。

新規感染者数の7日間平均が先週の183人から149人に減少し、2カ月ぶりに緊急事態宣言下での最大値である167人を下回ったなどが報告された。

この減少傾向を受けて会議では、感染状況についての警戒レベルを、最も深刻だった「感染拡大している」から1段階引き下げ、「感染の再拡大に警戒が必要であると思われる」とすることを決めた。

一方で、感染経路については、全世代合計で家庭内感染が37.4%と最も多く、80代以上を除く全ての世代で、同居する人からの感染が最も多くなった。やはり「家庭の外から中に持ち込まない」ということが最も重要であるということだ。

“大丈夫”と思っている目の前の人からの感染

さらに会食について、東京都医師会の猪口副会長から新たな指摘があった。

お前となら大丈夫といっても、向かい合って食事をとっている人から移っている可能性が高いのではないか、示唆される数字ではないかと思います」

要するに、感染を防ぐためには、飲食店従業員や他の席の客ではなく、“大丈夫”と思っている目の前の人からの感染に気をつけるべき、ということだ。

時短営業要請や都外への外出自粛も解除へ

その上で「数そのものは減ってきて安定して下がっているので(警戒レベルが上から2番目の)橙にしましたが、ギリギリです。なにかあったらすぐ(最も深刻な)赤に戻る水準です」とクギをさした

その後の対策本部会議では、警戒レベルの引き下げに合わせて、酒類を提供するカラオケ店飲食店に対する午後10時までの営業時間短縮要を予定通り15日までで解除し、都外への外出自粛要請も解除することが決まった。

ここに至るまで、小池知事は悩みに悩んだ。

ある都庁幹部はこう話していた。「知事も経済を動かしたいというのが本音だと思う。2週間前に当然時短営業解除の方向だと思って準備をしていた。あれは行政的には考えられないことだった」

2週間前、小池知事は「感染拡大防止」と「経済活動」を両立させようと、モニタリング会議の1時間ほど前まで検討を重ねた。

そして、粘って考えて出した結論が酒類を提供する飲食店等に対する午後10時までの時短営業要請を「23区は延長、それ以外は解除」だった。

医療現場の疲労は確実にたまってきている

そして、今週は2週間前より「経済状況」と「医療機関の疲労度」が深刻化する中での判断を迫られた。

会議の中で猪口副会長からは「重症患者数はそんなに減っていない」「数自体は減って見えるが、どの病院も患者さんがいなくなっているわけではない」「それぞれの病院は労力においてひとつも楽になってない。負担は長期化疲労は確実にたまってきている」と現場の状況が伝えられたほか、「重症患者数の減少=回復」ではなく、亡くなっている人も一定数いることも強調された。

それ故、医療提供体制については変わらず「体制強化が必要であると思われる」が維持された。

都のある幹部は「最初に専門家が「新型コロナウイルスの流行は波のように何度も来る」と言っていたときは本当にそうなのか?と思ったが、まさにその通り。また秋冬に第三波がくるんだろう。しかもインフルエンザもくるから

10月には東京都もGoToキャンペーン参加可能に?

「人の流れが増えると感染者数も増える」これまでもその繰り返しだった。

来週末から9月の4連休に突入する上、10月から東京都でもGo Toキャンペーンが始まったとしたら…

同じ感染拡大を繰り返さないために、1人1人が「手洗い・消毒・換気」といった基本的な予防対策を徹底し、それを無意識で行えるぐらいにしていくことが重要なのではないか。

(執筆:フジテレビ社会部 都庁担当 小川美那)