国土交通省中部運輸局は2025年2月21日、三重県鳥羽市で「旅客船」を運行する事業者を対象に、パワハラ対策講座を開きました。
上司:
何回言ったら仕事覚えるんだよ、馬鹿野郎。
部下:
すみません。
上司:
お前いつも失敗ばっかだろ。
部下:
すみません。
部下を激しく怒鳴りつける上司。これは、国交省中部運輸局が旅客船を運航する事業者を対象に開いた、パワハラ対策講座の一幕です。

参加者:
船の業界は、人間関係が悪いのが大半だと思うので。長い時間一緒にいるので、些細なことでも協調性が乱れてしまったり、人間関係が悪くなる。
閉ざされた空間で長時間の作業を共にする船の中はストレスが溜まりやすく、パワハラが起こりやすいといいます。

上司:
ほんと無能だな。
部下:
もう辞めます…。
参加者が上司と部下のそれぞれの立場になり切ってパワハラを体感し、部下からの困った質問に上司が追い詰められる場面もありました。
部下:
なんでスタンバイの時間があんなに早いんですか?説明してもらえますか?
上司:
手が遅いから早く来とるだけや。

この日の講師を務めた、人間工学が専門の久宗周二教授によると、自分の質問が相手にストレスを与えないかなど、気遣いを身に着けることが、良い職場環境につながるということです。
参加者A:
昔よかった行為が今ダメというのは、人の心を尊重して仕事の環境でもやっていかなきゃいけないというのがよくわかりました。すごく勉強になりました。
参加者B:
ちょっと危ないところがあるかなと思いますけど、言動は気を付けるようにしております。会社全体でハラスメント対策をしたいと思っています。
(東海テレビ)