2024年1月に熊本城の西大手門近くの地中で見つかった空洞を埋める作業が行われた。1972年ごろ、石垣の再建工事を行った際の盛り土が、時間の経過とともに緩んできたことが原因の可能性があるという。
空洞に流動化処理土を流し込み埋め戻し
2月13日午前9時半ごろ、熊本城・二の丸広場と加藤神社を結ぶルート沿いの西大手門近くの地中で、空洞を埋める作業が行われた。

作業員が流し込んでいたのは『流動化処理土』と呼ばれる土を水で溶いてセメントを混ぜたもので、建設現場や道路の埋め戻しに使用されるものだという。

熊本城総合事務所の岩佐康弘課長は「複雑な形でもこれで埋めることができる。地盤として強固なものになる」と話した。
1972年の石垣再建工事の盛り土が緩んだか
空洞は1月31日に外灯のケーブルを入れ替えるために掘削工事をしていたところ見つかった。熊本城総合事務所によると、1972年ごろに石垣の再建工事を行った際の盛り土が、時間の経過とともに緩んできたことが原因の可能性があるという。

工事のため、二の丸広場と加藤神社を結ぶルートと、通常、土、日、祝日に開放されている北口ルートは通れなくなっている。

岩佐課長は「お客さまに迷惑をかけているので、少しでも早く作業を進めていきます」と話し、熊本市は2月19日には周辺の道路約80メートルの区間で、レーダーを使って他に空洞がないか調べる方針だ。

この調査で異常がなければ、2月22日以降から北口ルートが通行可能となる見込みだ。
(テレビ熊本)