政府備蓄米の放出をめぐり、江藤農水相は「放出量を21万トンにする」と発表しました。流通の円滑化を目的とした放出は初めてで、高騰するコメの値下がりにつながるかが焦点です。
江藤農水相：
いわゆる流通が滞っている、スタックしているこの状況をなんとしても改善したいという強い決意の数字だと。正直なところ、上昇した価格が落ち着くこと、それは当然期待しております。
主な集荷業者が2024年に確保できた量は、前の年より21万トン少なく、その分に見合った量にするもので、初回の放出量は15万トンです。
江藤農水相は、3月半ばに引き渡しを始めたあと、1週間程度で卸業者に売り渡され、数日から1週間程度でスーパーの店頭に並ぶとの見通しを示しました。
卸業者からは「インパクトのある数字だ、市場に出てくれば価格が下がる」との声の一方、「高値で仕入れた在庫があるのですぐに元には戻らない」との声も上がっています。
小売店も期待「安くお届けできるようになれば」
コメを扱う都内のこちらの小売店では、新潟県や富山県、山形県産などの銘柄を扱っています。
2年前と比べると価格は2倍にはねあがっていて、入ってくる種類も限られているということです。
吉野商店 吉野佑治社長：
お客様には、「またお米あがるのか」「またね」と、そういうふうに文句ばかりいわれて。いくらかでも下がってお客様にいくらでも安くお届けできるようになればね。
精米に来た利用客：
一時的には下がっても、期待はしないな。
消費者が早期に値下がりを実感できるようになるかが大きな焦点です。
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