バレンタインデーに勇気を出して「思いを伝える」のはもう古い?このテーマに、部員数150人以上を誇る全国トップクラスの高校新聞部が切り込んだ。変わりゆく「令和のバレンタイン事情」を高校生独自の視点で伝えてもらう。
女子同士の「友チョコ文化」が主流に
広島市西区にある崇徳高校新聞部。2月5日、優れた成績を収めた市民や団体に贈られる広島市の「ひろしまフェニックス賞」を受賞した。2024年夏の「全国高等学校総合文化祭」の新聞部門で、最優秀賞を4年連続受賞したことなどが評価されたという。

多くの受賞歴を持つ新聞部が今回取り上げるテーマは「本命に渡すのは時代遅れ?高校生の最新バレンタイン事情」。崇徳高校2年・新聞部部長でK-POP好きの柚川花菜(ゆかわ はな)さんに伝えてもらった。
2月14日のバレンタインデーに向け、柚川さんが崇徳高校の生徒にアンケートを取った結果では、女子生徒39人中32人と8割以上が「チョコレートを渡す予定」と回答。しかし、チョコレートを渡す相手に変化が見られた。

【崇徳高校のバレンタイン事情】
(女子生徒39人が回答)
チョコレートを渡す 32人
本命 8人
友チョコ 32人
義理チョコ 10人
自分用 5人
家族 2人
なんと本命にチョコレートを渡す人は32人中8人で、4人に1人しかいない。一方、同性の友達へ「友チョコ」を渡す人はチョコレート渡す32人全員で100%だった。
加藤雅也キャスター:
だいぶ変わってきているんですね。
崇徳高校新聞部・部長:柚川花菜さん:
今回の調査でわかったことは高校生のバレンタインデーは女子同士の「友チョコ文化」になっているということです。本命チョコを渡す人は32人中8人いるんですけど、その8人は元から付き合っている恋人にあげる人が多いので、もう「バレンタインデーで思いを伝える」っていうのではなくて同性同士で渡しあうのが主流になっています。
加藤雅也キャスター:
私が高校生のときは、ちょっと期待してその日をドキドキ待っていたのですが…
崇徳高校新聞部・部長:柚川花菜さん:
恋愛感情のない異性を含む「義理チョコ」についても調べてみましたが、今回のアンケートでは義理チョコを渡す予定の女子生徒は32人中10人と3割程度にとどまっています。
男子生徒「ほしいに決まっている!」
バレンタインは女子同士のイベントになってしまったのか?蚊帳の外にいる男子のホンネを加藤雅也キャスターが代弁。

加藤雅也キャスター:
男性陣は寂しがっているんじゃないですか?
崇徳高校新聞部・部長:柚川花菜さん:
実は男子生徒の32人中26人が「チョコレートをほしい」と回答していて、8割以上の男子は女子からのチョコレートをほしがっているという結果も出ました。

崇徳高校新聞部・部長:柚川花菜さん:
実際に「本命のチョコがほしい」「ほしいに決まっている」「もてたい」「チョコは愛だ」という切実な声が聞こえてきました。
加藤雅也キャスター:
柚川さん自身はどんなバレンタインデーにしたいですか?
崇徳高校新聞部・部長:柚川花菜さん:
私は今回のアンケートに協力してくれた友達にチョコレートをあげようかと思っているので、50人分以上を用意しなくてはいけなくて…。あとは仲のいい子たちにもあげようと思っているので、とりあえずガトーショコラを作る練習をしています。
加藤雅也キャスター:
友達同士でお菓子を食べるっていうのも楽しいですね。柚川さん、ありがとうございました。
男子は「気持ちがほしい」、女子は「おいしいチョコを食べたい」。そのズレが「友チョコ文化」を発展させ、「自分用チョコ」をグレードアップさせているのかもしれない。ところで、話題には上らなかったが「家族」にチョコレートをあげる人が最も少ないということは父親へチョコレートをあげる習慣は古すぎるのだろうか…。一生懸命「友チョコ」を準備する娘のかたわらで、お父さんの背中が寂しいと言っている。
(テレビ新広島)