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プレスリリース配信元:SPACECOOL株式会社

コンテナハウスの空調エネルギー消費量が平均約29%削減

世界で最も革新的な再生可能観光地の開発を手掛けるマルチプロジェクトデベロッパーRed Sea Globalおよび、サウジアラビアに本社を置く投資持株会社Zamil Groupの貿易部門であるZamil Group Trade and Services Companyが、SPACECOOL株式会社(以下、当社)が開発・販売する放射冷却素材「SPACECOOL」を活用した共同実証を今夏に行いました。その実証結果がこの度、サウジアラビアエネルギー省が発足した気候変動プロジェクト「サウジ・グリーン・イニシアティブ」の傘下にある「Oil Sustainability Program(OSP)(*1)」から発表されました。本実証は、コンテナハウスの空調エネルギー消費量およびCO2排出量の削減を目的に行われたもので、SPACECOOLを導入することで空調エネルギー消費量は平均約29%の削減が確認され、15年間のCO2排出量は約21t削減できると推計されており、サウジアラビア内でのSPACECOOLの拡大が期待されています。

SPACECOOLを施工したコンテナハウス(右)と未施工のコンテナハウス(左)(OSP official movieより抜粋)

放射冷却素材「SPACECOOL」は、放射冷却の原理を活用し、熱を赤外線に変換して宇宙に放射することで外気温よりも温度を低下させ、ゼロエネルギーで冷却することができるカーボンニュートラルに資する新技術です。国内のみならず国外でも実証試験や実導入件数が伸びており、特に日本よりも深刻な暑熱課題を持つ中東地域においては、経済産業省とサウジアラビアエネルギー省による日本-サウジアラビア間の「ライトハウス・イニシアティブ(*2)」でSPACECOOLをテーマ化していただくなど、カーボンニュートラル実現に資するクライメートテックとして注目されています。

そのような中今夏より、サウジアラビア政府公認でRed Sea GlobalとZamilがSPACECOOLを活用した実証試験を開始し、有人コンテナハウスにおいて空調エネルギー消費量を平均約29%削減、15年間のCO2排出量を約21t削減可能という結果を確認したことがOSPから発表されました。
共同実証について
概要: Red Sea Globalが所有するコンテナハウス2基(SPACECOOLを天面・四方の側面に施工した
    ものと、未施工のもの)の比較検証を行う
寸法: 縦12m×横3.6m×高さ3.7m
目的: コンテナハウス内の空調効率の向上および、CO2排出量削減効果の検証
期間: 2024年7月~9月
【実証結果】
・有人のコンテナハウスにおいて、SPACECOOL施工済みのものは空調エネルギー消費量が平均
約29%、最大約37%削減された(計測期間:7/16~7/24)。
・無人のコンテナハウスにおいて、SPACECOOL施工済みのものは空調エネルギー消費量が平均
約49%、最大約64%削減された(計測期間:8/31~9/29)。
・15年間で1コンテナ当たり年間21tのCO2削減を見込むことが可能と算出(*3)。

SPACECOOL施工済みのコンテナハウス外観と天面の様子


7/16~7/24の期間中の有人コンテナハウスの空調エネルギー消費量の比較。 SPACECOOL施工済みコンテナハウスは未施工と比較し、空調エネルギー消費量は平均約 29%、最大37%の削減を確認。


当社は、SPACECOOLを地球上のあらゆる建物やインフラに適用することでエネルギー負荷を低減し、カーボンニュートラル社会の実現を目指しています。海外での実証試験や実導入もかねてより進めてまいりましたが、この度、サウジアラビアという日本よりも暑熱課題が深刻な国において、サウジアラビア政府公認のもと実証試験を行っていただき、経済面・環境面から好結果をご報告いただけたことを大変嬉しく思います。この度の結果を受け、当社はSPACECOOLのサウジアラビア内での展開を加速させるとともに、世界中へのさらなる普及拡大を目指してまいります。

(*1)2020年にサウジアラビアの複数の政府機関、調査機関、企業の参加を得て発足。経済的および環境的観点から競争力のあるエネルギー源として、世界中で炭化水素の活用機会や用途を創出することを目的とすると同時に、炭化水素が世界のエネルギーミックスの中で最も効率的かつ持続可能な形で存在し続けることを確保することを目指している。

(*2)ネットゼロおよびクリーンエネルギーへの野心を認識し、クリーンエネルギー協力のために日本-サウジアラビア間で設立された。クリーンエネルギープロジェクトと持続可能な先端材料における、サウジアラビアと日本のリーダーシップを示すとともに、持続可能で確実な供給を確保するためのサプライチェーンの強靭性を確保することを目指している。

(*3)OSP、Red Sea Globalの独自の算出結果による。
算出根拠:SPACECOOLを施工したことで、空調システムの耐用年数が5年から10年に延長され、冷媒の使用量が4.35kg削減(9t-CO2に相当)。また、空調のための電力使用量が削減したことでソーラーパネルの必要量も削減された。ソーラーパネルの製造・設置に伴うCO2排出量は41g/kWhであり、15年間で289,080kWhの電力削減に繋がる(12-CO2に相当)。その総和が21t-CO2となる。
参考:OSP公式SNS
X:https://x.com/OSP_Saudi
Instagram:https://www.instagram.com/osp_saudi/
LinkedIn:https://www.linkedin.com/company/oil-sustainability-program/
放射冷却素材「SPACECOOL」について
本素材は、直射日光下において、太陽光と大気からの熱をブロックし熱吸収を抑えるだけではなく、放射冷却の原理により宇宙に熱を逃がすことで、ゼロエネルギーで外気温よりも温度低下することを可能にした新素材(*4)です。

SPACECOOLの原理イメージ


SPACECOOLの冷却効果

(*4)独自の光学制御技術を用いて、太陽光の入熱を抑え、熱ふく射(*5)による放熱を大きくした材料設計により実現

(*5)熱せられた物体の熱が電磁波(光)として運ばれる現象のこと

※SPACECOOLは登録商標です。

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