慢性的な渋滞の緩和に向け、立体化工事が進められている新潟市の栗ノ木バイパス。周辺道路の通行止めを伴う大掛かりな工事が行われるなど徐々に形が見えてきているが、その進捗状況は?工事の現状について報道陣に公開された。
2013年に着手 栗ノ木バイパス“立体化”の進捗は…
1月30日に報道陣に公開されたのは、新潟市中央区で立体化が進められている栗ノ木バイパスの工事現場だ。
新潟バイパスの紫竹山ICと万代島方面を結ぶ栗ノ木バイパスは、慢性的な渋滞の発生や交通事故の多発などが課題とされている。

こうした課題の解消に向け、2013年に立体化工事が着手され、これまで並行する県道や栗ノ木川の位置をずらし、立体道路のスペースを確保するなどの工事が進められてきた。
新潟国道事務所によると、現在、立体化工事が進む区間の橋脚は全84基のうち、1月までに26基が完成。

今後はいよいよ橋脚の上に道路となる橋桁をつくる工事も進められる予定で、2024年度中に工事契約が結ばれる見通しだ。
『紫竹山交差点』周辺の路面下げる工事で「橋梁整備進める準備整う」
しかし、その前に必要となる重要な工事がある。
栗ノ木バイパスと市道の通称・紫鳥線が交わる『紫竹山交差点』付近は路面がやや高く、立体道路ができると大型車がその下を通行することができないため、路面を1mほど下げる必要がある。

これまで周辺道路の位置をずらしながら、少しずつ路面を下げる工事が進められてきたが、2月1日夕方~2日にかけては周辺を通行止めにするなどして一気に高さを下げる。
新潟国道事務所の桜井直樹副所長は「今回、紫竹山交差点の地盤を下げることによって橋梁の整備を進める準備が整う」と話す。
全体事業費のうち5割ほど進むも…完成時期の見通し立たず
徐々にその形が見えてきている栗ノ木バイパスの立体化。

気になる整備完了の見通しについて、桜井副所長は「全体の完成時期は現時点で申し上げることができないが、引き続き、早期完成に向け事業を進めてまいりたい」と話すに留めた。
新潟国道事務所によると、事業費ベースでは当初の全体事業費790億円のうち5割ほどにあたる約430億円まで工事が進んでいるが、今後どの程度の期間がかかるのか見通しは立っていないという。

利便性や安全性の向上へ急がれる栗ノ木バイパスの立体化工事。
新潟国道事務所は、ホームページで交通規制の情報を確認し、通行に注意するよう呼びかけている。
(NST新潟総合テレビ)