長野駅前の3人殺傷事件で容疑者の部屋から押収の服に「血痕のようなもの」が付いていたことがわかった。また、防犯カメラの映像から容疑者の事件前の足取りが明らかになってきた。警察は事件の全容解明に向けて捜査を進めている。
服に「血痕のようなもの」
1月22日夜、長野市のJR長野駅前で発生した男女3人殺傷事件で、女性に対する殺人未遂の疑いで逮捕された無職の矢口雄資容疑者(46)の部屋から押収された服に「血痕のようなもの」が付いていたことがわかった。

警察は犯行の際に付いた血か慎重に調べている。
また、部屋からは焼けた跡のある手袋も見つかった。事件前の画像には容疑者が白っぽい手袋をつけている様子が映っていたことから、警察は証拠隠滅を図った可能性もあるとみて調べている。
容疑者は黙秘を続ける
この事件では、会社員の49歳の男性が死亡し、男女2人がけがを負った。37歳の男性は背中を1カ所刺され全治2カ月の重傷であることが判明した。

現在も入院しているが、意識はあり会話はできるという。
一方、矢口容疑者は28日も事件について黙秘を続けているという。
事件前の容疑者の足取り
逮捕の決め手となったのが、防犯カメラをつなぐ「リレー捜査」。
事件発生2時間前の22日午後6時過ぎ、長野駅から直線で700メートルほど離れた長野市役所近くの店舗の防犯カメラに、頭に白い布をまいた矢口容疑者とみられる人物が映っていた。

店主は「警察の方で時間指定でそのデータが欲しいと、22日の夕方5時半から6時半の間」と話している。
容疑者の逃走経路は
事件当日、矢口容疑者は徒歩で自宅から国道を通って駅の方に向かったとみられる。
犯行後は駅西側のホテルの方へ走って逃走し、線路沿いの道を進み、跨線橋を通って駅東口のエリアへ向かった。その後、直線でおよそ3キロ離れた自宅に徒歩で戻ったとみられている。

警察は事件の全容解明に向け、詳しい足取りも調べている。
(長野放送)